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記事全文を読む→阪神・藤川球児監督が死球だらけに怒怒怒!「何人骨折させても投手はお咎めなし」ルール整備の激論
「昔はパ・リーグの専売特許やった。最近はセ・リーグで、阪神絡みが増えてきているような気がするな」
元近鉄の野球解説者・金村義明氏がこう語るように、今季は阪神・藤川球児監督が死球をめぐってベンチを飛び出す場面が繰り返されている。そのたびに「気が短い」で片付けられがちだが、「死球の罰則が軽すぎる」「骨折させても投手はお咎めなしか」との指摘もある。なぜ死球を受けた側は、抗議を抑止力にしようとするのか。
これを考える上で見逃せないのが、NPB(日本野球機構)が今年5月11日に公表した「危険スイング」規定だ。スイング中にバットを手放してバット全体が他者へ向かった場合、故意か過失かを問わず警告となる。誰にも当たらずとも、これは適用される。
同一試合で同一打者が繰り返せば退場、バット全体が他者の体に直接当たれば即退場だ。バットのスッポ抜けにはここまで厳格な措置が整備された。
ところが投球による死球には、これに相当する段階的な仕組みがない。頭部危険球や故意と判断された投球には退場や警告があるが、それ以外は同じイニングに繰り返されようと、骨折が生じようと、投手を自動退場させる規定はない。今季の阪神は106試合で54もの死球を受けてリーグ最多だが、ルールが対応しなければ、抗議で訴えるしかないのが現状だ。
藤川監督が怒ってベンチを出た、主な場面を見てみよう。
●昨年4月の広島戦で坂本誠志郎への頭部死球
●今年3月の巨人戦、大山悠輔と伏見寅威が同じ回に2死球
●4月のヤクルト戦、岡城快生への死球と森下翔太の頭部付近へ
●7月の広島戦、前川右京が152キロを受けて右肩甲骨を骨折
●7月の広島戦、大山に死球
●8月の巨人戦、森下が2試合連続の死球
もちろん強打者を抑えるため、相手バッテリーが内角を厳しく攻めるのは当然だ。だが死球が続き、骨折者まで出れば、藤川監督が神経を尖らせるのも無理はない。
頭部「危険球退場」ルールはできたけど…
その深刻さは被死球数だけでは見えてこない。公式記録では、かすった球も骨折につながった球も同じ「1死球」だ。球速や当たった部位、負傷の程度までは反映されない。
森下は今季15個の死球を受けながら、8月17日まで全106試合に出場している。一方、近本光司は今季唯一の死球で左手首を骨折。前川も4個目の死球で右肩甲骨を骨折し、翌日に登録を抹消された。
死球騒動が規則を動かした前例はある。1994年のヤクルト×巨人戦の大乱闘を受け、セ・リーグは頭部死球の危険球退場制度を導入。2002年から両リーグ共通の内規となった。
藤川監督の詰め寄り方には批判もあるだろう。もちろん、負傷したという結果だけで投手を罰すれば、内角攻めが萎縮しかない。単純に罰則を強めれば済む話ではないのだ。
それでも相次ぐ「乱闘寸前」を、監督の気性だけの問題で終わらせていいのか。危険な死球を減らすために、ルールでどこまで対応するのか、議論する余地はあるはずだ。
(ケン高田)
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