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記事全文を読む→【厳重注意】8月まで「60キロ」⇒9月1日から「30キロ」だって!「生活道路」の法定速度が変わる「複雑な条件」
例えば、こんな場面を想像してほしい。休日の昼下がり、渋滞を避けようと、カーナビが案内した田畑の間の脇道へ入る。一般に使われている道で、車同士がすれ違える程度の幅はある。だが速度を指定する標識や標示、中央線、車両通行帯はなく、中央分離帯や柵もない。見通しはよく、地元の軽トラも普通に行き交っている。
そこを時速45キロで走ったとする。8月31日までなら法定速度60キロの範囲内だが、9月1日以降は30キロに変わる。いつもと同じ感覚で走れば、15キロの速度超過。取り締まりを受ければ、普通車なら違反点数1点、反則金1万2000円だ。
農道まで30キロになるのは、今回の改正が住宅街だけを対象にしていないからだ。警察庁は「生活道路」の速度引き下げと案内しているが、30キロになるかどうかは周囲の住宅の有無ではなく、道路の作りで決まる。
最高速度を指定する標識・標示がなく、中央線や車両通行帯もない上、中央分離帯や柵などで往復の交通が分けられていない一般道路では、法定速度が60キロから30キロに引き下げられる。茨城県警察本部は山間部や集落外の道路も含まれると説明しており、一般交通に使われ、道路交通法が適用される農道も、同じ条件なら法定速度30キロになりうる。
こうした農道を普段から走っているドライバーなら、見通しのいい直線で30キロという数字に面食らうだろう。改正前のパブリックコメントでは「一日も早く施行してほしい」と歓迎する一方、「法定速度は40キロにすべき」「郊外の幅の広い農道や山間部の道路は対象から除外すべき」という意見が寄せられた。30キロはノロすぎるのか、適正なのか。道路の状況によって評価は変わるだろう。
「40」の標識や標示があれば最高速度は40キロのまま
では30キロという数字はどこから来たのか。警察庁によれば、突発的な事態に運転者が対処できる速度が30キロとされ、衝突時にこれを超えると、歩行者や自転車利用者が重大な傷害を負う確率が急激に高まるという。その上で、30キロが適当でない道路では、交通状況に応じて30キロを超える最高速度を個別に指定するとし、農道や山道を一律には除外しなかった。
ただし、住宅街でも「40」の標識や標示があれば、最高速度は40キロのまま。速度の指定がない場合でも、中央線や車両通行帯がある一般道路、中央分離帯や柵などで進路が分けられた道路は、法定速度60キロが維持される。
住宅街だから30キロとも、山道だから対象外とも限らない。しかも今回の改正で、対象道路すべてに「30」の標識が立つわけではない。対象となるすべての道路に標識を新設するのは現実的でないため、法定速度そのものを変えるのが今回の改正だ。
道路の見た目はこれまでと変わらないのに、ルールだけが変わる。9月1日以降はまず、速度指定の標識・標示を確認し、なければ中央線や車両通行帯、中央分離帯、柵などの有無を見る必要がある。
(ケン高田)
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