社会
Posted on 2021年05月31日 05:55

医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<日光蕁麻疹>日光に当たれない! アナフィラキシーも発症

2021年05月31日 05:55

 何かと暑くなる時期に増える肌トラブル。

「痒いと思ったら、手足や顔に蕁麻疹が出てきた」

 この症状が出たら「日光蕁麻疹」かもしれない。

 一般的な「蕁麻疹」は、疲れやストレス、食物アレルギーが原因で誘発することが多いが、「日光蕁麻疹」は、日に当たると発症する。症状は、肌に強い痒みを伴った赤みやブツブツの発疹、みみず腫れ、かぶれ、腫れなどが出る。

 紫外線が原因ではないため、日焼け止めでは予防ができない。多くは太陽光線の中の可視光線(目に見える光)が原因となっている場合が多い。

 自分がどの太陽光線が原因で蕁麻疹を発症するかは、光線過敏試験(パッチテスト)を行う必要がある。

 子供の頃は日光を浴びても平気だったのに、ある日突然、蕁麻疹が出るようになったという人が多いのも、この皮膚炎の特徴だ。理由は「日光に対する体の抗体が一定量を超えてしまったこと」にある。人によっては数分程度、日光を浴びただけで蕁麻疹が発症する。

 数時間程度で消えることが多いが、症状の重い人は全身症状を伴い、アナフィラキシーショックを発症する危険性も。

 治療は、一般的な蕁麻疹治療と同じ「抗ヒスタミン剤」が使用される。しかし「日光蕁麻疹」は、この薬が無効なことも多く、専門医による免疫療法等を受ける場合もある。

 この病気で大切なのは予防だ。まずは、太陽光線に直接当たらないようにすること。できるだけ日光が強い時間帯に外出しない、長袖を着たり、帽子をかぶったりすることも忘れずに。発汗も、蕁麻疹を悪化させる要因のため、汗はこまめに拭い、肌を清潔に保つよう心掛けてほしい。

田幸和歌子(たこう・わかこ):医療ライター、1973年、長野県生まれ。出版社、広告制作会社を経てフリーに。夕刊フジなどで健康・医療関係の取材・執筆を行うほか、エンタメ系記事の執筆も多数。主な著書に「大切なことはみんな朝ドラが教えてくれた」(太田出版)など。

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