社会
Posted on 2025年04月20日 05:55

医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<マイクロスリ―プ>意識はあっても脳は強制終了の状態!?

2025年04月20日 05:55

 昼間に居眠りをしてしまう─。

 もしかしたら「マイクロスリープ」かもしれない。

 これは日中、覚醒している時に数秒間眠ってしまう現象だ。瞬間的な睡眠のため、自身に眠ったという感覚はないが、その瞬間の脳波は覚醒時とは異なり、睡眠に入っている状態である。いわば、脳がパソコンやスマホの「強制終了」に近い状態になる。特に仕事や作業中、運転中にマイクロスリープを発症した場合は重大な事故を引き起こす危険があるため注意が必要だ。

「マイクロスリープ」の一番の原因は睡眠不足だ。十分な睡眠には質と量が関係する。そのため寝不足や睡眠の時間が浅いと発症しやすくなる。不眠症や「睡眠時無呼吸症候群」も眠りの質を下げるため、「マイクロスリープ」を引き起こしやすくなる。ちなみに、突然発症する「気絶」は、心臓の病気や血圧の低下によって脳の血流が一時的に休止してしまうことが要因で起こる。

 予防法は十分な睡眠をとることだ。推奨される睡眠時間は、就労世代で7~9時間、高齢者はこれよりもう少し短くなる。昼間に眠気を感じたら、10~15分程度の仮眠をとることもオススメだ。その場合は、横になるよりもヘッドレストのある椅子に座ったり、机にうつ伏せの姿勢で寝るのが有効だ。

 カフェインの摂取も覚醒効果につながる。さらに、ガムをかんだり、明るい光を浴びるといった一時的な刺激を与えることも有効な対策となる。

 もし、十分に睡眠が確保できていても「マイクロスリープ」を発症する場合は、睡眠外来など専門機関の受診をオススメしたい。

 日中の眠気は生活リズムに大きく影響されるため、1日の生活バランスを意識した生活を心がけよう。

田幸和歌子(たこう・わかこ):医療ライター、1973年、長野県生まれ。出版社、広告制作会社を経てフリーに。夕刊フジなどで健康・医療関係の取材・執筆を行うほか、エンタメ系記事の執筆も多数。主な著書に「大切なことはみんな朝ドラが教えてくれた」(太田出版)など。

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