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記事全文を読む→高市政権の長期化でどうなる!?「脱・中国」が簡単に実現しない「食料品・家電・デジタル機器」の依存事情
衆院選で自民党が単独で3分の2を超える議席を確保し、高市政権の長期化が視野に入った。対中姿勢を崩さない日本の政治動向に、中国側がどのような反応を示すのか。経済の現場では、すでに緊張が走っている。
中国のシンクタンク幹部はかねて「中国が本気で供給を止めれば、日本からはニンニクやたまねぎ、棺桶の板材まで消える」と警告してきた。大げさに聞こえるかもしれないが、数字を見ればこれは単なる威嚇とは言い切れない。
象徴的なのが食料品だ。スーパーに並ぶニンニクの多くは中国産で、日本が輸入する9割以上を占める。加工用を中心にタマネギの中国依存も強く、ネギやゴボウといった野菜類も、外食産業や給食向けを中心に、中国産が重要な役割を果たしている。野菜の輸入全体で見ると、中国は数量ベースで最大の供給国だ。
この脆弱さが浮き彫りになったのが、2020年初頭のコロナ禍である。中国で物流が滞ると、加工タマネギやネギなどの輸入量が急減し、国内価格が大きく上昇した。食料の安定供給が海外の事情に左右される現実を、多くの家庭が実感することになったわけだ。
依存は食卓だけにとどまらない。日本で使われる割り箸の大半は輸入品で、その多くを中国が占めている。かつて国内に数百あった製造工場は、安価な輸入品に押されて姿を消した。日用品の世界でも、コスト優先の選択が結果的に供給の集中を招いてきた。
家電やデジタル機器では、依存構造はさらに深い。ノートパソコンやスマートフォンをはじめとする情報通信機器の輸入では、中国が7割前後を占める。エアコンについても、国内向け製品の多くは日本メーカー製だが、輸入品に限れば中国製の比率が高い。体重計や調理家電など、価格競争の激しい分野では、中国生産が前提となっている製品が少なくない。
背景には国内生産の縮小がある。情報通信機器の国内生産額は、コロナ禍前から大きく減少し、供給網は海外、とりわけ中国に組み込まれてきた。生産拠点をベトナムやインドに移す動きは進んでいるが、複雑な部品調達網を一気に切り替えるのは容易ではない。
こうした状況に、日本が「脱・中国」を模索していないわけではない。今年、南鳥島沖の深海でレアアースを含む泥の試験採取に成功した。資源の自前化に向けた一歩としての期待は大きい。ただし、商業化にはまだまだ時間がかかり、短期的に中国依存を解消できる段階ではない。
高市政権の対中姿勢が今後どのような形を取るにせよ、日本の暮らしと経済が中国の供給網と深く結びついている現実は変わらない。ニンニクや割り箸、スマートフォンなど普段は意識しない身近なモノほど、国際関係の影響を受けやすいのだ。
「脱・中国」という言葉は分かりやすいが、現実は複雑だ。何に支えられ、何が途切れれば暮らしが揺らぐのか。その現実を見極めないまま強硬論だけが先走れば、最初にしわ寄せを受けるのは、ほかでもない私たちの日常である。
(ケン高田)
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