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記事全文を読む→【森保ジャパン】「全てが完璧」だったチュニジア戦で目を見張る「カウンター攻撃を許さない守備」
試合の入り方、試合の運び方、そして試合の終わらせ方と、全てに完璧で、90分間を安心して見られる試合だった。サッカーW杯1次リーグF組は日本代表がチュニジア代表を4-0で破り、勝ち点4として決勝トーナメント進出に大きく前進した。
試合が動いたのは開始4分、右サイドから上田綺世(フェイエノールト)が中央の田中碧(リーズ・ユナイテッド)にパス。田中は体を反転させ、左サイドの中村敬斗(スタッド・ランス)に流す。中村の折り返しを鎌田大地(クリスタル・パレス)がヒールで押し込んで先制した。
このゴールで1-0の試合をしたかったチュニジア代表のプランは、完全に崩れた。負ければ1次リーグ敗退が決まるチュニジア代表にとって、先制されてから逆転する力はなかった。その後は日本代表のゴールラッシュである。
31分の2点目は上田の個人技。板倉滉(アヤックス)からの縦パスを受けた上田は、追い越していった田中、右サイドをオーバーラップした伊東純也(ヘンク)へのパスなど、複数の選択肢がありながら、強引にミドルシュートを決めた。
69分の3点目は完璧な崩しだった。田中の縦パスを上田がワンタッチでウラに出すと伊東が抜け出し、後ろから来るDFを体でブロックしGKを見て冷静に流し込んだ。
そして4点目は83分。この時間帯でも3列目のボランチ佐野海舟(マインツ)がゴールラインまで攻め上がってクロスを上げ、上田が技ありのヘッドで決めた。
ただ、この試合で目を見張ったのは守備。オランダ戦は押し込まれる時間が多く、後ろでブロックを作っていた。ところがチュニジア戦は日本代表が主導権を握り、敵陣でのプレーが多かったため、ボールを奪われてからの攻から守への切り替えが早く、すぐにボール奪い返し、相手にカウンター攻撃を許さなかった。
しかも、チュニジアの攻撃の中心だったエリス・イキリ(フランクフルト)を完全に抑え、機能させていない。森保一監督が言い続けてきた「いい守備からいい攻撃」という試合を見せたのだ。
これで3戦目のスウェーデン戦は引き分け以上で決勝トーナメント進出が決まり、たとえ負けても他のカードの結果次第で、勝ち進む可能性はある。
スウェーデン戦でF組1位通過を狙う必要はない
スウェーデンはオランダに1-5で完敗していることから、楽な相手とみられそうだが、オランダ戦を見ても前半に0-2になった後、何度も決定機を作っていた。
1点を返し、前半を1-2で折り返していたら、結果は違っていたかもしれない。現にシュート数はオランダの10に対し、スウェーデンは16と圧倒している。アレクサンデル・イサク(リバプール)、ヴィクトル・ギェケレシュ(アーセナル)のツートップが有名だが、チュニジア戦で2点を決めた、トップ下に入るシン・アヤリ(ブライトン)のミドルシュートにも注意したい。
そしてもうひとり、イサクが故障から復帰したため、ベンチスタートとなっているアントニー・エランガ(ニューカッスル)だ。驚異的なスピードが武器で、オランダ戦では途中交代ながらゴールを決めている。
個の力でゴールを決め切る選手が揃っているスウェーデン。ただ、守備に関してはオランダ戦で、サイドから入ってくるグランダーのクロスで3失点。同じ形で失点を重ねるなど、モロさがある。
日本代表は引き分け以上でF組2位以内が決まり、決勝トーナメント進出となる。だからといって、1位通過を狙うことはない。オランダの相手は、目標を失ってモチベーションが低いチュニジアが相手。大差で勝つことが予想される。それを考える場合、確実に決勝トーナメント進出を決める試合をすることが大事だ。
(渡辺達也)
1957年生まれ。カテゴリーを問わず幅広く取材を行い、過去6回のワールドカップを取材。そのほか、ワールドカップ・アジア予選、アジアカップなど、数多くの大会を取材してきた。
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