芸能
Posted on 2026年07月14日 11:30

女芸人No.1バトル「THE W」打ち切りを招いた「ニッチェ優勝」の既得権益的ガッカリ感と粗品が認識させた「低レベル」の現実

2026年07月14日 11:30

「一定の役割は果たした。今年は放送しないという判断です」
 これは7月13日の日本テレビの定例会見で語られた、女芸人No.1を決めるお笑い賞レース「THE W」の、事実上の打ち切りである。
「THE W」は2017年にスタートし、昨年で9回目を迎えた。これまで、ゆりやんレトリィバァ、吉住、オダウエダ、紅しょうがなどを王者として輩出。昨年はエントリー数が初の1000組を超え、若手女芸人にとっては登竜門的な番組となっていた。ところが…。

 放送担当記者が厳しい表情で言う。
「初回大会では平均世帯視聴率が13.1%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)を記録。ただ、回を追うごとに視聴率は右肩下がりで、最近は全盛期の約半分に低下していました。冠スポンサーがつかず、それでいて優勝賞金がM-1と同額の1000万円ということもあり、局内からは不満の声が上がっていました」

 そんな状況もあり、お笑い業界関係者の間では、かねてから「打ち切りは時間の問題」との冷静な観測があったという。その引き金となったのが「粗品の劇薬コメント」と「ニッチェの優勝」であると、お笑い番組関係者が指摘する。
「賞レースというのは本来、無名の原石が一夜にしてスターへと駆け上がる、シンデレラストーリーにこそ価値があると思います。しかし昨年は、中堅として知名度があるニッチェが優勝したことで『結局は既得権益の持ち回りか』という予定調和を感じさせてしまった。視聴者が求めているのは、既存バラエティーの延長線上にある安心感ではなく、予測を裏切るような新しい才能の爆発。既に一定の地位を確立しているニッチェの優勝で視聴者をシラけさせてしまい、番組離れが加速したのではないかと考えられます」

粗品のストレートな批評が視聴者の違和感を言語化

 これに追い打ちをかけたのが、昨年の審査員だった粗品(霜降り明星)による「劇薬」投入だった。審査員席に座った粗品は具体的な例を挙げながら、言葉の詰め方や速度感、ワードチョイスを指摘。「面白くない」「賞金に見合わない」といった、忖度をいっさい排したストレートな言葉で女芸人らを批評した。

「この粗品の指摘は、視聴者が心の奥で感じていた『なんとなくレベルが低い』『ネタが甘い』といった違和感を明確に言語化したものでした。それまで、女性芸人同士の共闘や、温かいエールで守られてきた聖域に、現実という名の冷水をぶっかける形になった。これによって芸人たちの実力が露呈してしまい、番組は『女性芸人の祭典』という看板を維持できなくなりました」(前出・お笑い番組関係者)

「粗品の感想文」と皮肉をもって語られた審査こそが、番組の構造的な弱点を視聴者に認識させ、女性限定賞レースの限界を世間に知らしめることになったのである。

(灯倫太郎)

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