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記事全文を読む→「力士は体がデカイから普通のことができない」国会議員の物言いに有力力士が「フザけるな!」怒り心頭/スポーツ界を揺るがせた「あの大問題発言」
当たり前のことだが、力士はただ単に太っているわけではない。巨体と巨体がぶつかり合う「大相撲」という競技では衝撃を吸収し、相手からの力を伝わりにくくする必要がある。そのために強靭な筋肉をつけ、その上に脂肪を乗せる。いわば力士の体は、トレーニングや稽古を通じて鍛え上げられた筋肉の塊。その証拠に、トップクラスの力士には100キロを超える筋肉を持つ猛者が少なくないのである。
ところがそんな力士たちの体型を引き合いに出し、揶揄する発言で大問題を引き起こした、無節操な国会議員がいた。
コトの起こりは2017年9月の巡業中の、横綱・日馬富士(伊勢ヶ浜部屋)による幕内・貴ノ岩(貴乃花部屋)への暴力事件だった。酒席で横綱・白鵬が若手力士に説教している最中、スマホをいじっていた貴ノ岩に、日馬富士が激怒。平手で十数発も殴った後、カラオケのリモコンで頭を数回殴り、貴ノ岩は頭蓋骨を骨折するケガを負っていたことが発覚したのである。
日本相撲協会による最終的な調査結果発表が待たれる中で、同年11月29日に行われたのが「大相撲の発展を求める議員連盟」による総会だった。
同連盟は八百長問題で揺れた2011年に角界の健全化を掲げ、竹本直一衆院議員らが中心となって結成された、超党派による支援組織。つまり、相撲界を側面から応援しようという組織なのだが、会長の竹本氏がその席で、こう言い放ったのである。
「日本相撲協会が潰れたら(力士は)路頭に迷う。体がデカイから、普通のことがあまりできない」
竹本氏のロジックによれば、「力士=一般の人より体が大きい=相撲以外にできる仕事はない=サラリーマン社会でやっていくのは難しい」。だから「力士たちを路頭に迷わせないために、協会を潰してはならない」ということになる。
とはいえ、この見た目や体格で力士たちを揶揄したともとれる物言いに、批判の嵐が巻き起こることになったのは言うまでもない。相撲担当記者が当時を振り返る。
「批判の声に対し、竹本氏は党本部で会見して『日馬富士の事件で、かつての八百長問題がぶり返され、大相撲をなくしてしまえという議論になったら困ると思った』という旨の釈明を繰り返しました。取材に応じたある有力力士は『サラリーマンになるのは簡単だけど、力士になるのはきつい稽古に耐え抜いた、いわば選ばれた人間だけ。フザけるな、と言いたい』と怒り心頭でしたね」
翌2018年1月、傷害罪で略式起訴された日馬富士には、罰金50万円の略式命令が出された。日本国籍を取得していなかった日馬富士は親方として残ることができず、この問題をきっかけに角界を去ることになったのである。
(山川敦司)
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