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記事全文を読む→女子バレーボール日本代表「ロス五輪出場」に逆風が吹く「来年W杯は完全アウェー」と「狂った歯車」
女子バレーボール日本代表が8月31日に、アジア選手権(中国・天津)から帰国した。本来なら優勝して、最速で2028年ロサンゼルス五輪出場権を獲得することを今季の女子代表のミッションにしていたが、3位に終わった。石川真佑主将は「本当に申し訳ないなというふうに思っています」と謝罪した。
準決勝で完敗したタイには、昨年まで日本のアナリスト(分析官)兼通訳だった吉田伸コーチがおり、徹底した日本マークを実行。日本と中国という優勝候補を破ったことで、吉田コーチのSNSが炎上した。吉田コーチは事実と異なる情報や憶測があるとして「私自身が、日本代表を離れることを希望して決めたわけではありません」と衝撃的な発信をした。
タイ戦は完全に日本の力負けだったが、吉田コーチは「私は日本代表にネガティブな感情はありません」としている。
日本の敗因を分析すると、吉田コーチの存在は確かに大きかった。石川主将を中心としたチーム編成が対戦相手に分析し尽くされ、のびしろがない状況。日本はセッターを中心として、速いトス回しを軸に試合を進める「高速コンビバレー」が身上だったが、サーブで崩され、相手のフィジィカルを全面に押し出す攻撃に無策だった。タイ代表はそんな日本の弱点を、徹底的に突いてきたのだ。
W杯の日本開催には大きなうまみがあった
ロス五輪の出場権チャレンジはあと2回あるが、日本代表には逆風が吹いている。次は来年5月に開催予定のW杯で、上位3チームに入ることが条件となる。バレーボールW杯はこれまで、日本で1977年から2023年まで、なんと46年間連続で開催されてきた。
「国際バレーボール連盟(FIVB)にとって、W杯の日本開催には大きなうまみがあるのです。1964年の東京五輪で女子バレーが大人気となり、日本でやれば大きなスポンサー収入を得ることができるシステムでした」(バレーボール担当記者)
それが来年のW杯から日本開催はなくなり、女子はアメリカとカナダの共同開催に決まった。日本開催のW杯では試合開始時間やタレントのイベントなど、多くの「ホームの利」があったが、来年は完全アウェーで戦うことになる。
日本バレー界は2024年10月からプロ化に踏み切り、SVリーグをスタートさせたが、超人気選手を抱える男子とは違い、女子は爆発力がない。集客力に苦心して、有力選手は続々、海外リーグに移籍している。
日本女子バレー代表初の外国人指揮官アクバシュ監督は、32年ぶりの日本開催となるアジア大会(9月19日から10月4日)で「若手中心の編成」を示唆しているが、一度狂った歯車はなかなか元には戻らない。ロス五輪の出場権を失えば、女子バレーは暗黒時代に突入である。
(小田龍司)
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