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記事全文を読む→AFC U-23アジアカップ「日本が史上初の連覇」でも危機が訪れる「ロス五輪出場」困った問題
日本が強くなったのか、それともアジアのレベルが低くなったのか。
AFC U-23アジアカップ2026(サウジアラビア)決勝は、日本が中国を4-0で破り、史上初の連覇を達成した。
グループリーグ(シリア、UAE、カタール)を3戦全勝で、危なげなく1位突破。準々決勝のヨルダン戦こそ1-1でPK戦までもつれ込んだが、勝利を収めた。準決勝の韓国戦は1-0と数字だけ見れば僅差だが、フィジカルでもボール際の激しさでも負けていなかった。サッカーの内容では、日本が韓国を上回っていた。
このチームの中心選手は、すでにA代表でデビューしているMF佐藤龍之介(FC東京)だ。優勝のみならず、大会MVPと得点王の座も獲得した。プレーに余裕があり、この世代では別格の存在。期待されて、その期待通りの活躍を見せてくれた。
他に挙げるとすれば、キャプテンのDF市原吏音(RB大宮アルディージャ)。最終ラインを統率し、チームを落ち着かせていた。MF大関友翔(川崎フロンターレ)も攻撃の起点となるだけでなく、積極的にゴールを狙っていた。
一番の発見は、小倉幸成(法政大学)だ。ダブルボランチの一角としてプレーしたが、今大会から一枚ボランチのアンカーに。豊富な運動量を生かして守備範囲が広く、ボール奪取能力も高い。決勝で2ゴールを決めるなど、攻撃力がある。
今大会に参加した日本代表は、2028年のロス五輪を目指す21歳以下で構成された。しかもベストメンバーではない。大会最優秀GKに選ばれたのは荒木琉偉(ガンバ大阪)だが、ケガで離脱したピサノ・アレックス幸冬堀尾(名古屋グランパス)がいる。昨年7月のE-1東アジア選手権でA代表デビューし、名古屋でもレギュラーとして活躍している。これから2人のポジション争いは激しくなる。
そのほかにも国内組なら、誰もが期待するMF中島洋太朗(サンフレッチェ広島)、U-18日本代表のFWで186センチの長身の徳田誉(鹿島アントラーズ)などがいる。
海外に目を向けると、昨年11月のガーナ戦でA代表デビューした、192センチのFW後藤啓介(シント=トロイデン)。今冬、オランダのNECナイメヘンからドイツのVfLヴォルフスブルクへ移籍したFW塩貝健人もいる。サイドアタッカーなら、水戸ホーリーホックのJ1昇格の立役者のひとりである斉藤俊輔。今回のメンバー候補に入っていたが、海外移籍のために離脱し、ベルギー1部のウェステルローに移籍した。サイドバックには小杉啓太(フランクフルト)、高橋仁胡(アルメレ・シティ)がいる。
これだけのメンバーが揃えばロス五輪でのメダル獲得を期待できるが、五輪参加国が16カ国から12カ国に削減され、アジア枠も3.5枠から2枠に。つまりロス五輪アジア最終予選を兼ねている次回のU-23アジアカップで決勝に進出しなければ、本大会には出場できないのだ。
サッカーファンならご存じだろうが、国際Aマッチデーなら強制的に選手を召集できるが、U-23アジアカップはそれにあたらないため、海外組を召集するのは不可能に近い。しかもキャプテンの市原には今冬、欧州移籍の噂があり、実現すれば予選には招集できない。佐藤や大関に関しても、2月に開幕する百年構想リーグでプレーするが、今夏に欧州へ移籍してもおかしくない。
そう考えると、アジア枠が2に減ったロス五輪に日本が出場できる可能性は、決して高くない。今回、日本が優勝したことで各国にマークされるのは確定的で、パリ大会で40年ぶりに五輪出場を逃した韓国は、必ず巻き返している。前回決勝で対戦したウズベキスタンは、相変わらずいいサッカーをしている。中東勢も五輪出場がかかればチーム力を強化してくる。これまでよりもシビレる予選になりそうだ。
(渡辺達也)
1957年生まれ。カテゴリーを問わず幅広く取材を行い、過去6回のワールドカップを取材。そのほか、ワールドカップ・アジア予選、アジアカップなど、数多くの大会を取材してきた。
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