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記事全文を読む→森保ジャパン「新・日本代表」に初招集された「最後のチャンスの男」と「挫折の若手」
来年1月のアジアカップ優勝を目指して9月、10月の親善試合4連戦に挑む日本代表メンバーが発表された。
高校サッカー界のスーパースターだった松木玖生(サウサンプトン)、昨年の今頃はJ2の水戸ホーリーホックでプレーしていた齋藤俊輔(ウェステルロー)ら人が初招集。だが、注目してほしい選手は6人の「復帰組」の中の2人だ。
まずはDF安藤智哉(ザンクトパウリ)。森保一監督がメンバー発表の会見で、
「W杯で選びたかったけど選べなかった選手も選んだ」
と言っていたが、それが安藤だろう。190センチの長身でヘディングが強いだけでなくスピードもあり、ボールを前に運べるため、攻撃に参加して決定的な仕事ができる。
そもそも全く無名の選手だった。愛知学院大学を卒業する際、当時J3だったFC今治からしかオファーがなかった。J3で2シーズンを過ごし、J2大分トリニータに移籍。J2でも2シーズンプレーして、2025年にアビスパ福岡に移籍すると、念願のJ1のピッチに立つ。
すると、国内組だけで参加した同年7月の東アジアE-1選手権の日本代表に選ばれた。そのパフォーマンスが森保監督の目にとまり、9月のアメリカ遠征のメンバーにも選出されることに。
ところが、これをケガで辞退しなければならなかった。10月の代表戦にも選ばれたが、出場なし。11月の代表戦のガーナ戦で後半30分から出場し、海外組を含めた本当の代表戦でデビューを果たした。ただ、使われ方を見ると、そこまで大きな戦力として考えられていない感じはした。
転機となったのは、1月にドイツ・ブンデスリーガのザンクトパウリへの移籍。すぐにレギュラーの座を奪い、チームの中心として活躍する。すると森保監督が「現状でのベストメンバーを選ぶ」と宣言した3月のイギリス遠征に選ばれた。この遠征はW杯出場メンバー発表前、最後の強化試合。つまり安藤もW杯出場メンバーの候補だったということだ。
しかし、再びケガで辞退。W杯出場は夢に終わった。安藤は来年1月のアジア杯で28歳になる。これが最後のチャンスになるかもしれない。結果を残して代表に定着したいところだ。
一段ずつ確実に階段を上がってきた
もうひとりは、ボランチの田中聡(シャルケ)。大きな挫折を味わったあと、階段を一段一段、確実に上がってきた選手だ。日本代表として2019年U-17W杯に出場し、湘南ベルマーレ時代に18歳でJ1デビューを果たすなど、期待された若手だった。
2022年にベルギーのコルトレイクへ期限付き移籍するも、リーグ戦ではわずか13試合しか出場できず、完全移籍のオプションを行使されないまま、1年で湘南に戻ってきた。
継続的に招集されていたU-23代表候補も、最終的にパリ五輪のメンバーには選ばれなかった。海外移籍失敗、パリ五輪メンバー落選と、若くして挫折を味わった。
それでも湘南でレベルの違いを見せるプレーを見せると、2025年にサンフレッチェ広島に移籍、さらに今年1月には再び海外に挑戦する。ブンデスリーガ2部のデュッセルドルフへの移籍だ。そして6月に、1部のシャルケに移籍した。確実に一段ずつ、階段を上っているのだ。代表には東アジアE-1選手権以来の招集。手薄になったボランチにどう挑むか。
2人とも決して派手な選手ではない。ただ、こういう選手が代表には必要だ。
(渡辺達也)
1957年生まれ。カテゴリーを問わず幅広く取材を行い、過去6回のワールドカップを取材。そのほか、ワールドカップ・アジア予選、アジアカップなど、数多くの大会を取材してきた。
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