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記事全文を読む→コカインは知ってるけど…薬物事件で耳にし始めた「麻酔薬ケタミン」に手が伸びる「目的外の作用」
近頃の薬物逮捕関連のニュースで耳にするなぁと感じるのは、「ケタミン」なる薬物だ。コカインや覚醒剤なら即座に「違法薬物」だとわかるのだが、ケタミンと聞いても、そもそも何の薬なのか知らない人は多いだろう。
10月6日に麻薬取締法違反(営利目的輸入)の疑いで兵庫県警に逮捕された住所不定、無職の男はドイツからケタミン10キロを密輸。押収されたケタミンの末端価格は3億円以上だが、男は「全く身に覚えがない」と容疑を否認しているという。
今年9月には、インフルエンサーとして活動する女とその交際相手の男性が逮捕。コカインとケタミンを所持、使用した疑いがもたれている。
フォロワー5万人超のTikTokerが、ケタミンを所持していたとして6月に逮捕された事件ではその後、グラビアアイドルが共同所持の疑いで逮捕された。
さらに遡れば今年1月には中国・広東省の広州白雲国際空港で、日本人の男女2人が麻薬所持の疑いで拘束された。そのうち女性は六本木の高級キャバクラ勤務で、男性はDJだと報じられた。持ち物検査で男性のポケットや荷物から出てきたのが、ケタミンや合成麻薬だったとされる(女性はその後、保釈)。
ケタミンはもともと、医療現場で使用されてきた麻酔薬。日本では医療用途が認められている一方、2007年から麻薬に指定され、正規の医療目的などを除いて所持や使用が規制されている。
クラブやパーティーで乱用されるケースが
問題は、ケタミンには麻酔作用だけでなく、意識や知覚に変化をもたらす作用があることだ。そのため海外では、クラブやパーティーなどで娯楽目的に乱用されるケースが目立ってきた。国によって法規制は異なるものの、「海外なら合法」という単純な話ではないのだ。
国連薬物犯罪事務所(UNODC)の報告によれば、日本人の旅行先として人気の高い東南アジアのとある国では、ケタミンを生涯に一度でも使用したことがある人の推計は、2016年の約2万2000人から、2024年には約137万人に増加。もちろんこの数字は「現在137万人が常用している」という意味ではない。日本の実情を現すものではないにせよ、ケタミンをめぐる状況が大きく変化していることをうかがわせる数字である。
そうしたケタミンの波が、じわじわと日本にも押し寄せているとしたら……。コカインほど一般には知られていないが、医療現場では重要な役割を担ってきた麻酔薬が、日本の社会を蝕んでいく事態は避けねばならない。
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