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記事全文を読む→【目的達成か大失敗か】獄中にいるはずの市長がスーツ姿で公約を語る「AI市長」の仰天政治活動
本人は投獄されているのに、ネット上ではスーツ姿で公約を語る――。
ギリシャに隣接する東ヨーロッパの国、アルバニアの首都ティラナで、奇妙な「AI市長」が物議を醸している。
ティラナのエリオン・ベリアイ市長の公式インスタグラムに10月6日に投稿されたのは、本人の姿と声を再現した約4分間のAI動画だ。国旗と市の旗を背に学校整備の実績をアピールし、子供たちへの給食無料化を約束した。
ところが当の本人は2025年2月に汚職や資金洗浄の容疑で逮捕され、勾留は約20カ月に及んでいる。容疑を否認する市長がAIでクローンを作成し、支持者らの協力のもと、分身を登場させているというわけなのだ。
この異様な発信について、国際政治ジャーナリストは、
「AIに市政を任せたのではなく、自分の政治生命をつなぐためにAIを使っている点がミソです」
として、その意味を次のように解説する。
「長く姿を見せなければ、市民の関心が失われていきかねません。手紙で健在ぶりを訴えることはできても、自分が話しかけている姿までは届けられない。そこでAIによる分身の出番というわけです。投獄されていてもパリッとしたスーツ姿を見せられるのは、イメージ戦略として非常に効果的。記者に疑惑を追及される会見とは違い、自分の実績や政策を一方的にアピールできるのも動画の強みですね」
「厚顔無恥」「人工知能詐欺師」という激烈コキ下ろし
アルバニアといえば、昨年9月に汚職対策を掲げてAIの仮想閣僚を導入した 「AI政治」の先進国だ。
「公共調達に絡む汚職をなくそうと政府がAIを持ち出した国で、今度は汚職容疑の市長がAIを政治活動に使ったわけです。これらはアルバニアにおけるAIへの期待の大きさを物語っているのですが、今回のベリアイ市長に対する反応はなかなかにシビア。地元メディアでは『厚顔無恥』『市民をバカにしている』といった指摘のほか、『人工知能詐欺師』という極めて厳しい表現も確認できます」(前出・国際政治ジャーナリスト)
猛反発を食らうことはAIで予測できなかったのか。
(川瀬大輔)
1977年生まれ。国内外のビジネス、スポーツ、政治、社会問題を取材するフリー記者。
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