多田氏は黒羽刑務所で、もう一人の芸能人とも知り合ったという。
「電器の部品を作る工場だった。白髪交じりでね、シャブの影響で顔が赤く焼けた男が隣に座ったんだ。『いくつぐらいだ?』って聞いたら『同じぐらいでしょう』って。そうしたら班長が来て『一世を風靡したロックバンドYのSさんだよ』って言うんだ」
不良臭を売りにしていたSとはいえ、覚せい剤取締法違反の罪で複数回の逮捕歴があるからいただけない。彼もまた、SK同様に多田氏と北関東の刑務所で再会を果たしたそうだ。
「多田さん、何してるんですか?」
「お前こそ、何やってんだ!」
との会話が交わされたらしいが、まさにSKの時と同じである。
多田氏がSに関して印象深いのは、覚醒剤への依存ぶりが半端ではなかったことだという。
「Sは覚醒剤を注射器に入れる際について『多田さんなんかは目盛りを守るでしょう』なんて言いやがるんだ。当たり前だよ。普通は注射器に表示された目盛りよりはよけいに入れないわな。ところがSは『入っちゃうんだよ』なんて言って、尋常じゃない量を体に射っていたっていうんだ。そりゃあ、クルンクルン目が回っちゃうよ。それで目立っちゃうから捕まるんだな。あいつの場合は女と別れて落ち込んでいる時、シャブに走る。だからよけいにタガが外れてるんだろう。『調整がわかんねえのか?』って言ったら、『調整するんならやんないほうがいい』だってよ(笑)」
ちなみに、SKとSの服役時期がかぶっていたことがある。多田氏とSKが図書、Sは中央計算だった。伊藤受刑者の話の際にも触れたが、両作業は同じ部屋で行われる。塀の中で3人が一緒に作業していたというわけだ。
「御飯も3人一緒だった。でも、2人が会話しているのは見たことがねえな。それぞれに芸能人のプライドがあるんだろう。2人は運動会にだって参加しねえからな。さっきも言ったようにな、有名人は静かにしてるもんなんだよ」
そんな状況下でも、Sは多田氏と悪ふざけで、出所後についてこんな会話をすることもあったという。「いいの(覚醒剤)引けるよ」
「どこから引ける?」
しかし、お互いの出所後、多田氏がSに連絡を入れたのだが、電話の途中でSの兄に代わったという。
「『どうせ注射器持って来るんだろう! 来るんじゃねえ!』とどなられたよ。Sによれば、昔から兄貴には頭ごなしにどなられまくっていたそうだけど、懲役に行くような弟を心配してたんだろうな」
そんな身内の思いが伝わって、Sは薬物を断ち切ることができただろうか。それは、来年にまた社会復帰するSKにも課される一生の課題である。
そして、伊藤受刑者の拳が再び海老蔵を痛めつけるようなこともあってはならないのである。
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