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Posted on 2022年10月31日 17:59

フジロックで沸騰!木村充揮の原点「憂歌団」と「放送禁止ソング」秘話/日本音楽シーン「名作裏面史」

2022年10月31日 17:59

 今年7月に開催された「FUJI ROCK FESTIVAL '22」では、往年の名曲「おそうじオバチャン」を、ローリング・ストーンズの「Shake Your Hips」風ブギーナンバーにアレンジし、観客を大いに沸かせた…といえば、関西ブルース界のレジェンド、木村充揮である。

「天使のダミ声」と称される彼の原点は、75年にデビューしたブルースバンド「憂歌団」。メンバーは木村のほか、ギター・内田勘太郎、ベース・花岡憲二、ドラムス・島田和夫。98年の「バンド冬眠宣言」まで20年以上にわたり、不動のラインナップで活動を続けた。

 憂歌団の魅力はなんといっても、耳にする誰もが「英語では?」と錯覚させる木村のしゃがれたボーカルと、それに絡む内田の指のつめ弾きボトルネックギター。そこに「やったれ、やったれ!」「やっやら、やったら!」といった、客との掛け合いがバッチリとハマるのだ。

 そんな彼らの全貌が収められているのが、77年3月に発売された、3作目にして初のライブ盤「”生聞”59分!」だ。

 AB面合わせて14曲。もちろん、彼らの名を全国に轟かせた「おそうじオバチャン」も収録されている。

 実は1stアルバムに収録されたこの曲は当時、女性ビル清掃員を差別しているとして、女性議員から指摘を受け、放送禁止になっていた。だが、むろんそんなことでメゲる彼らではない。

 さっそくアンサーソングとして、2ndアルバムで「お政治オバチャン」なる曲を発表。残念ながらこのライブ盤には収録されていないが、まさに「歌で受けたうっぷんは歌で返す」という、関西ならではの遊び心を感じたものだ。

 そんなこともあって、関西ローカルだった憂歌団の知名度は広がり、結果、このアルバムは関西ブルースバントとしては異例の、5万枚セールスを記録した。

 なお、アナログ盤のライナーノートには「至高の日本ジャズ全史」などの著者で音楽評論家の相倉久人氏と、タモリとの対談も収録されており、そちらも一見の価値アリ、である。

(山川敦司)

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