スポーツ
Posted on 2023年07月20日 09:58

今や森保ジャパンに召集される保証はない「欧州移籍組」代表入りの絶対条件

2023年07月20日 09:58

 今夏も多くの日本人選手が海を渡り、欧州のクラブに移籍する。

 6月初旬に先陣を切ったのはシント=トロイデン(ベルギー)に移籍したアルビレックス新潟の伊藤涼太郎。その後、湘南ベルマーレの町野修斗がホルシュタイン・キール(ドイツ2部)に、横浜FCの小川航基がNECナイメヘン(オランダ)に移籍を発表。さらにここにきて、FC東京の安部柊斗がモレンベーク(ベルギー)に、鹿島の常本佳吾がセルヴェットFC(スイス)へ、札幌の金子拓郎もディナモ・ザグレブ(クロアチア)への移籍を明言。各クラブのエースや主力選手が次々に欧州への移籍を決断した。

 そんな中で最も注目されるのが町野だろう。昨秋のカタールW杯でDF中山雄太の負傷で追加招集され、今年3月の新生・森保ジャパンのメンバーにも選ばれた。

 ワントップのポジションには上田綺世、前田大然、浅野拓磨、古橋亨梧などライバルは多い。しかし、森保ジャパンの中で唯一といってもいいほど固定されていないポジション。誰が先発出場しても他の選手との違いを見せるほどの結果を出せないでいる。つまり、町野にも大きなチャンスがあるということ。

 ただ、今の日本代表は「海外組」であっても先発で試合に出場していないと招集される可能性は低い。一昔前のように欧州に移籍すれば代表に呼ばれるという時代ではなくなった。しかも代表の主力選手は、5大リーグ(イングランド、スペイン、イタリア、ドイツ、フランス)のチームで先発出場している選手がほとんどで、それ以外のリーグでプレーしている選手は、よほど結果を出さないと代表に招集されないと言ってもいい。

 ここに挙げた選手たちは決して若くはない。町野はドイツ2部、そのほかの5人が移籍するクラブも一般的には知られていない。1年目から結果を出して来夏には5大リーグに移籍するつもりでプレーしないと、代表でポジションを奪うどころか、代表に選ばれるのも難しくなる。

 特に攻撃的な選手は数字が大事。日本のメディアも、これだけ多くの日本人が欧州でプレーしていれば、全員を追いかけるのは不可能。5大リーグでプレーしている選手ならまだしも、他のリーグならなおさらだ。

 昨季の古橋や上田のようにコンスタントに点が取れるか。それができなければ忘れ去られてしまう。それがプロの世界だ。

(渡辺達也)

1957年生まれ。カテゴリーを問わず幅広く取材を行い、過去6回のワールドカップを取材。そのほか、ワールドカップアジア予選、アジアカップなど数多くの大会を取材してきた。

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