芸能

嗚呼、素晴らしき「80年代テレビ黄金時代」を語り尽くそう!〈江藤博利(元ずうとるび)〉「凸凹大学校」で描いた絵は天才ゴッホと同じ

 アイドルグループ・ずうとるびのメンバーとして一世を風靡した江藤博利(65)。80年代には数々の人気バラエティー番組で、名アシスタント、名レポーターぶりを発揮したものだ。

——ずうとるびは、人気長寿番組「笑点」(日テレ系、66年〜)内の「ちびっ子大喜利」から誕生したアイドルグループ。同番組で司会を務めていた、三波伸介とは「三波伸介の凸凹大学校」(テレ東系、77〜82年)でも共演した。

江藤 校長役の三波さんはとにかく頭がいいという印象でした。よく、かわいがってもらいましたね。

——絵を使って、出演者に答えを当てさせるコーナー「エスチャー」では、個性的イラストで人気を博しましたね。

江藤 元々絵ゴコロなんてないの。ヘタクソ。でも、僕が描いたモグラみたいな謎の生物が面白がられてね。歌手の金井克子さんがフランスのルーブル美術館で、僕のと同じ絵を見たって言うんですよ。しかもゴッホの作品。「江藤くん、あんた天才だわ」って誉められて。ゴッホと同じく、死んでから価値が出るんじゃないかな(笑)。サインする際、今でも描き入れてます。

——番組は思わぬ形で終了。三波伸介の突然の死だった。

江藤 実は亡くなる前日、正月番組の収録があってね。訃報は翌日のニュースで知りました。メンバー全員でご自宅に駆けつけたけど、お世話になった方だったから本当に悲しかった。52歳は早すぎますよ。

——グループ解散後は単独での活動が中心となり、日曜お昼の人気番組「クイズ・ドレミファドン!」(フジ系、76〜88年)でもアシスタントを務める。

江藤 「黒ひげ危機一発」というおもちゃを使ったゲームが好評でした。解答者の1人が樽に剣を刺して、もう1人が飛び出してくる黒ひげ人形をおたまでキャッチするというもの。失敗したチームには僕が、ぬか漬けの素「ぬかよろこび」という商品を渡すんですが、シャレが効いてたね(笑)。

——番組司会者・高島忠夫さんとの数多い思い出から。

江藤 高島さんの有名なフレーズ「イエ〜イ」は演出でも何でもなくて、普段からの口癖。狙ったものではないのに、世間にコミカルな印象で浸透したんですよね。収録は2本撮りで、間の休憩時に高島さんとよく食事に行った。近所の中華料理屋さんが多かったな。すごく気さくな人で、ご自宅にも何度も呼んでもらった。絵画をたくさん収集していて「横山大観がどうの」と言われていたんだけど、僕にはどれがその絵なのかはわからなかった(笑)。

——同番組から出世したスタッフも多いという。

江藤 ADには現フジテレビ社長の港浩一さんや、後に「ものまね王座決定戦」(フジ系、73年〜)の敏腕プロデューサーになる木村忠寛さんがいた。みんな、偉くなっちゃったなぁ(笑)。

——その後、海外を飛び回るレポーターとしても活躍しました。

江藤 実は「なるほど!ザ・ワールド」(フジ系、81〜96年)がまだ放送するかどうかわからない段階のテスト版に参加したんです。うまくいって正式に番組化ってなったのに、その後は1回も呼ばれなかった(笑)。貢献度は高いはずだったんだけどね。 それでも『エッ!うそーホント?』(日テレ系、82〜85年)では、レポーターに起用された。ただし、ひどい目にあったこともあったな。ブラジルで飛行機を予約したんですが、なぜかダブルブッキングで搭乗できない。それでも僕らは現地に行かなきゃいけない。何とか頼み込んだら「荷物置き場ならいいよ」って。スタッフ一同2〜3時間、荷物と一緒に運ばれたよ(笑)。

——同番組のクイズ映像からニュースに発展したことも。

江藤 西表島で島から島に渡る際、牛車を使用するというのを取り上げたんです。するとオンエアを見た視聴者が、牛車を運転している高齢男性が「詐欺師」だと気づいて警察に通報。逮捕に至るなんてことがあった。そのおじいちゃん、すでに時効になってるって勘違いしてたらしくて、僕のインタビューに平気で答えていた。番組が警察から表彰されました。

——19年2月に、ずうとるびは再結成。2月10日のライブではハプニングも。

江藤 僕が熱中症で倒れちゃったんですよ。スポーツ紙には〈江藤、ライブ中にのぼせて倒れ〉って書かれちゃいました。お客さんは演出だと思ったらしいです。活動は年内いっぱいで休止となりますが、今年は50周年なので、メンバーも燃えていますよ。

——12年には膀胱がんを発症している。克服しているが、体には気をつけなければいけない。

江藤 健康のためにプールで泳いではいるんですが、タバコだけはやめられないんだよね(苦笑)。

江藤博利:74年に結成された男性アイドルグループ・ずうとるびのメンバー。解散後も多くのバラエティー番組で活躍。14年に劇団「昭和歌謡コメディ」を旗揚げし、プロデュースを続けている。19年にずうとるびを再結成。年内いっぱい、ライブで全国を回る。

カテゴリー: 芸能   タグ: , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    ゲームのアイテムが現実になった!? 疲労と戦うガチなビジネスマンの救世主「バイオエリクサーV3」とは?

    Sponsored

    「働き方改革」という言葉もだいぶ浸透してきた昨今だが、人手不足は一向に解消されないのが現状だ。若手をはじめ現役世代のビジネスパーソンの疲労は溜まる一方。事実、「日本の疲労状況」に関する全国10万人規模の調査では、2017年に37.4%だった…

    カテゴリー: 特集|タグ: , , , |

    藤井聡太の年間獲得賞金「1憶8000万円」は安すぎる?チェス世界チャンピオンと比べると…

    日本将棋連盟が2月5日、2023年の年間獲得賞金・対局料上位10棋士を発表。藤井聡太八冠が1億8634万円を獲得し、2年連続で1位となった。2位は渡辺明九段の4562万円、3位は永瀬拓矢九段の3509万円だった。史上最年少で前人未到の八大タ…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , , |

    因縁の「王将戦」でひふみんと羽生善治の仇を取った藤井聡太の清々しい偉業

    藤井聡太八冠が東京都立川市で行われた「第73期ALSOK杯王将戦七番勝負」第4局を制し、4連勝で王将戦3連覇を果たした。これで藤井王将はプロ棋士になってから出場したタイトル戦の無敗神話を更新。大山康晴十五世名人が1963年から1966年に残…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , , , , |

注目キーワード

人気記事

1
おにぎり1000円に弁当1万円だって…関西国際空港「超インバウンド価格」露骨なつり上げに悲鳴!
2
やす子に異変!最大のストレス発散法「貯金額を見る」で大いに問題になること
3
挫折の末に大谷翔平の妻になった「バスケ元日本代表」真美子夫人のアスリート人生
4
月面衝突事故から5年!宇宙空間に放出された最強生物「クマムシ」は生存しているか
5
「花咲舞が黙ってない」第3シリーズ「主演候補」は今田美桜のほかにもうひとりいた