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記事全文を読む→「EEZ侵入⇒逃走」中国漁船を水産庁が拿捕!でも「竹島の日」式典には閣僚派遣見送り「中国と韓国」対応の差
「竹島の日」式典への閣僚出席の見送りが報じられた日、水産庁は長崎県沖で中国漁船を拿捕した。韓国には配慮を示しつつ、中国には法に基づき厳正に対処する。偶然かどうかはさておき、高市政権の外交スタンスを象徴するような一日になった。
2月12日、長崎県五島市の女島灯台から南南西約166キロ(89.4海里)の排他的経済水域(EEZ)で、水産庁の漁業取締船「白鷗丸」が中国籍の虎網漁船を発見した。立ち入り検査のため停船を命じたが、中国船は従わず逃走。取締船「なのつ」「むさし」「白萩丸」も加わった4隻態勢で追跡し、漁業主権法違反(質問・検査の拒否・忌避罪)の疑いで船長のチォンニエンリー容疑者を現行犯逮捕した。乗組員は11人だった。
中国漁船の拿捕は2022年12月以来、3年2カ月ぶりとなる。前回は岸田文雄政権下の長崎県沖で、中国サンゴ船の船長が逮捕された。この時は拿捕後の捜査中に船の機関室から浸水が始まり、船が水没するという異例の事態に発展している。乗組員は全員、取締船に保護されて無事だった。
「選挙で勝つと中国漁船を捕まえる。対中姿勢のアピールではないか」
そんな指摘はあるが、実際のところ、水産庁はほぼ毎年、外国漁船の拿捕を行っている。2023年と2024年にはそれぞれ1件ずつ、2025年は2件(韓国船1隻、台湾船1隻)を拿捕しているが、いずれも中国漁船ではなかった。
つまり「中国漁船を拿捕するかどうか」は政治判断というより、現場でどの船が違反行為を犯すかに左右される部分が大きい。ただし、日中間の漁業交渉が2017年6月以降、合意に至っておらず、中国漁船への操業許可そのものが出ていない状態が続いていることは、押さえておくべきだろう。交渉が停滞している以上、EEZに入る中国漁船は全て無許可であり、取り締まりの対象になりうる。
冒頭で触れた「竹島の日」の件に話を戻そう。高市早苗首相は総裁選時に「堂々と閣僚が出席すべきだ。韓国の顔色をうかがう必要はない」と明言している。しかし、中国船を拿捕した2月12日、政府は2月22日の式典への閣僚出席を見送り、例年通り政務官を派遣する方針を固めた。改善基調にある日韓関係に配慮した格好だ。
一方で中国に対しては、台湾有事をめぐる「存立危機事態」答弁を撤回する気配はなく、今回の拿捕も「EEZにおける主権的権利の行使」として、粛々と実行された。韓国には融和的に振る舞いつつ、中国には毅然とした態度を取る。「中国包囲網の一環では」との見方が出るのは自然なことかもしれない。
日中関係が冷え込む中で3年ぶりに中国漁船の拿捕が行われた事実は、今後の両国の反応を含めて注視に値する。AFP通信は今回の拿捕を「中国との対立がさらに悪化する可能性がある」と報じた。高市政権の外交姿勢が試される場面が、またひとつ増えた。
(ケン高田)
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