スポーツ
Posted on 2026年03月10日 11:30

侍ジャパンWBC1次リーグ1位通過でも「死角」が見える「クローザー大勢でいいのか」「二冠王・佐藤輝明の序列」

2026年03月10日 11:30

 3点リードで迎えた9回、マウンドに上がったのは大勢だった。WBC1次リーグC組オーストラリア戦。意地の反撃に遭って2点を失い、終わってみれば4-3で辛くも逃げ切った試合だ。東京ドームは勝利に沸いたが、一抹の不安が漂っていた。「抑えは大勢で本当に大丈夫なのか」と。

 メディアはこぞって「史上最強の侍ジャパン」と報じる。大谷翔平、山本由伸ら侍ジャパン史上最多とな9人ものメジャーリーガーが名を連ね、その布陣は確かに壮観だ。だが、データに明るいファン層の目には、その豪華な顔ぶれの陰にいくつかの「死角」が映っている。

 その最も根深い懸念が、クローザー問題だ。もともと今大会の守護神候補として期待されていた松井裕樹が、コンディション不良で直前に辞退した。その状況でオーストラリア戦の9回のマウンドを任された大勢は、2点を失ってセーブこそ記録したものの、不安を払拭するにはほど遠い内容だった。

 短期決戦における専任クローザーの価値は、極めて大きい。勝ち試合を確実に締める投手を固定することで、ベンチは中盤以降の継投を逆算して組み立てられる。その「計算できる一人」が盤石でないまま、準々決勝以降に進む懸念。「抑えが固定できていないチームは短期決戦で必ず綻びが出る」という指摘が気がかりだ。

 もうひとつ気になるのは、2025年に40本塁打、102打点でセ・リーグ二冠に輝いた佐藤輝明が、この大舞台ではこれまで、スタメンではなく代打に甘んじている点。
 内野の序列を見れば、岡本和真、村上宗隆という実績ある顔ぶれが三塁と一塁を押さえており、佐藤は「外せない実績組」の陰で出番を待つ立場になっている。オーストラリア戦では8回にタイムリー二塁打を放って貴重な追加点を演出したが、「スタメンで使い続けてこそ本来の力が出る選手」であろう佐藤を代打に置く采配にはモヤモヤが残るのだ。

 この二つの問題に共通するのは「現在の状態よりも過去の実績が起用を左右している」ということではないか。近藤健介が3試合12打数ノーヒットという大不振に陥りながらもスタメンに名を連ね続けるのは、同じ論理によるものだろう。

 1次ラウンドは首位通過が決まった。結果だけ見れば、文句のつけようがない。だが短期決戦の怖さは綻びが突然、取り返しのつかない形で顕在化することにある。相手が強くなる「アウェー」の準々決勝以降、クローザーの不安定さと起用法の歪みが表面化しなければいいのだが…。

(ケン高田)

全文を読む
カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    スポーツ
    2026年05月18日 07:15

    スポーツの歴史にはしばしば、監督やコーチと選手の「師弟愛」がクローズアップされる。しかし、師が放ったひと言をきっかけに、長年培ってきた関係に終わりが告げられることに。それが2003年11月16日、名伯楽の小出義雄監督が「Qちゃん」こと高橋尚...

    記事全文を読む→
    芸能
    2026年06月07日 08:00

    ピン芸人の中山功太がバラエティー番組の収録中に語った「10年間ぐらいずっといじめられた先輩がいる」と告白してからしばらくが経つが、あの騒動が芸人の間で「ひとごとではない」として波紋が広がり続けているという。問題の「先輩」とされるサバンナ・高...

    記事全文を読む→
    女子アナ
    2026年06月04日 11:45

    元ウェザーニュースキャスターの檜山沙耶が、2026年7月31日正午をもってオフィシャルサイト「Hiyama Saya Official Site」を閉鎖すると発表した。有料会員は同時刻に自動退会となり、年額会員には残期間分が月割りで払い戻さ...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    タグ:
    注目キーワード

    人気記事

    1. 1
    2. 2
    3. 3
    4. 4
    5. 5
    6. 6
    7. 7
    8. 8
    9. 9
    10. 10
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2026/6/9発売
    ■650円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク