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記事全文を読む→秘密映像漏洩「第二の西日本シティ銀行」の時限爆弾!「消えたはずの過去投稿」がいつか出現するBeReal.アプリのヤバさ
「第二の西日本シティ銀行」は、いつ現れてもおかしくない。
4月30日、同行が公式サイトで謝罪した。行員がインターネット上に投稿した営業店執務室内の動画と画像に、7名の顧客氏名が記載されたホワイトボードが映り込み、他のSNSに転載されて拡散。銀行は対象者へ個別に詫びを入れる事態となった。
だが本当に怖いのは、この一件そのものではない。同じような「時限爆弾」がすでに、別のどこかで仕掛けられている可能性があるのだ。
問題の投稿に使われたのは、若い世代に流行するフランスのSNSアプリ「BeReal.」。1日1回、ランダムなタイミングで通知が届き、その通知から2分以内にアウトカメラとインカメラの両方で撮影・投稿するという仕組みだ。
盛らない、加工しない目の前の風景と「それを見ている自分の顔」を同時に切り取る。そこが若者にウケているのだ。問題は、その「目の前の風景」が職場だった場合である。
デスク、書類、PC画面、ホワイトボード。撮影から投稿までの猶予は、わずか2分。焦って画角の隅々まで確認する余裕などない。本人に悪意がなくても、画角に情報が入った瞬間、漏洩は大問題を孕む。
そしてここからが、時限爆弾の本体だ。
BeReal.の投稿は通常、24時間で消えるように見える。しかし実際には「メモリー」と呼ばれる領域に、過去投稿が保存され続ける。本人しか見られない仕様だが、「ピン留め」(Pins)機能を使えば、メモリー内の投稿を最大3枚までプロフィールに固定でき、友達がそれを閲覧できる。
つまり「本人だけの過去投稿」だったものが、Pinsによって再び友達に見えるものになるのだ。
さらに誰かがスクリーンショットでその映像を保存していれば、投稿者が自分の手元から消しても外部には残りうる。「消えるSNS」と思っていたものが、実は別のどこかに保存されていた。そういうことだ。
数年前の投稿が他人のスマホの中に保存され続ける
興味深いのは、ネット上で「今回の動画は数年前に撮影されたものではないか」という指摘が出ていること。Xで出回っている関連情報からは、投稿者が学生だった時期との時系列の照合まで試みられているという。
仮に数年前にBeReal.へ投稿された1枚が誰かのスマホの中で眠り続け、ある日突然、爆発したのだとすれば、それこそが時限爆弾の正体そのものである。
これは銀行だけの話ではない。オフィス、店舗、病院、学校、役所など、内部情報が映り込む現場は無数にある。若手社員が「友達だけに送ったつもり」の1枚が後日、まったく別の場所から出てくる。
企業にとってのリスクは、社員が今この瞬間に撮っている映像だけではない。すでに撮られ、すでに誰かのスマホで眠っている過去のものもまた、起爆の瞬間を待っているかもしれないのだ。
西日本シティ銀行が公表した謝罪文の文言には、首をひねる要素が見られる。
〈当行職員がインターネット上に投稿した営業店執務室内を撮影した動画や画像が、拡散された事案が判明いたしました〉
焦点が「拡散された」という結果に置かれていることへの違和感。本当に問われるべきは、顧客の氏名が見える執務室内で、行員が私的にカメラを向けた行為そのもののはずだ。拡散は結果であって、原因ではない。
第二の西日本シティ銀行は、もうどこかに待機しているかもしれない。怖いのは投稿された瞬間ではなく、そこから表に出てくるまでの「沈黙の時間」である。
(ケン高田)
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