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記事全文を読む→看護師が「患者の点滴に大便を入れて殺害」逮捕!柏たなか病院「退職看護師」が転職サイトに残した「ひどい勤務環境」レビュー
ゾッとする事件が起きた。千葉県警は7月15日、同県柏市小青田の「柏たなか病院」に入院中の男性患者の点滴チューブに大便を混入させて殺害した疑いで、助産師・看護師の古川美由紀容疑者を逮捕した。
古川容疑者は同病院の元職員で、今年1月30日、男性患者が急変した晩に夜勤当直を担当していた。
千葉県警が逮捕に至ったのは、以下のような状況証拠があったから。
●古川容疑者が担当ではなかったのに男性患者の病室に入っていく様子が病棟内の監視カメラに映っていた
●急変した患者の点滴チューブが茶色く濁っていた
●司法解剖などの結果、死亡者患者の血液中から人間の大便に含まれる細菌が検出された
古川容疑者は取り調べに対し、「延長チューブに大便を混入したことを否認します」と話しているという。
ナゾは2つある。なぜ点滴に大便を注入するという猟奇的な事件が起きたのか。妊婦に寄り添い、赤ん坊を取り上げる「命の尊さ」を誰よりも知っているはずの助産師がなぜ一般病棟で男性高齢者を看護し、殺人容疑で逮捕されるに至ったのか。事件の背景に見え隠れするのが、この病院の急速な「拡大路線」だ。
事件が起きた「柏たなか病院」は1972年に「日本医師会のドン」武見太郎氏の後押しもあって、旧東葛飾郡田中村(現・柏市)の田中農業協同組合によって設立された「田中農協病院」が前身だ。農協系病院は一般的に、厚生農業協同組合連合会(厚生連)」(千葉県であれば千葉県厚生連)が経営するが、田中農協病院は豊富な資金力を持ち、単独の農協が運営する、全国でも珍しい病院だった。
東葛飾郡田中村は男性が畑仕事をして、女性はその日に採れた新鮮野菜を担いで上野や浅草で販売する「行商」で一財を稼いだ農家が多かった。日本がバブル経済に突入すると村の地価が上がり、のどかな農村から住宅地へと変貌を遂げた。
求人募集⇒募集停止⇒また求人募集の繰り返し
2006年に同病院は自民党の衆院議員で医師の新谷正義氏の父親、新谷幸義氏が理事長を務める大手医療・福祉グループ「葵会」傘下に入り、「柏たなか病院」として事業を継承。2015年、つくばエクスプレスの「柏たなか駅」駅前に、立派な白亜の新病棟がオープンした。
葵会は中小病院などの買収を重ねて急速に拡大。千葉県柏市と福島県いわき市に医療創生大学を開学したほか、全国で133施設を展開し、医療法人の規模としては全国6位だ。
新谷衆院議員が安倍晋三政権で厚労大臣政務官として入閣したのは2018年なので、新谷議員の政治的圧力で中小病院のM&Aを進めたわけではない。父の新谷理事長の手腕によるものだ。
だが新谷理事長のワンマン法人であることと、急速に事業が拡大したせいなのか、看護師界隈での評判はけしていいとはいえない。
慢性的な看護師不足なのか、派遣会社や転職紹介会社に求人募集を出す⇒募集を停止する⇒また求人募集が出る…の繰り返し。転職サイトを見ると、同病院を退職した看護師たちの勤務先レビューには「管理職のパワハラがひどい」「上司のパワハラ、モラハラがひどい」「人間関係が悪い」「新人教育をしてくれない」「看護職員の入れ替わりが激しい」などのコメントが並ぶ。
事件が起きた夜も、病床数512床に対して夜勤当直は助産師である古川容疑者、異変に気づいた准看護師の2名体制だった。
(那須優子/医療ジャーナリスト)
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