社会
Posted on 2026年08月17日 21:30

千葉豪雨で「車も電車も使えない」そして被災者が殺到するバスに「深刻危機」が!

2026年08月17日 21:30

「車が水没して使えない。電車も動かない。頼みのバスまで大混雑では、どうすればいいのか」
 そんな悲鳴が聞こえてくる事態が、千葉県で起きた。
 8月13日から14日にかけて千葉県を襲った記録的豪雨では、住宅への浸水だけでなく、大量の車が冠水。道路には約2700台もの放置車両が残されるなど、交通網に大きな爪痕を残した。

 お盆休み明けの8月17日、JR外房線の一部区間では運転見合わせが続き、土気駅などでは代行バスを待つ利用者の長蛇の列が発生。通勤・通学客に加え、マイカーを失った人や一時的に車を使えなくなった人まで公共交通に流れ込めば、バスへの負担は一気に増す。

 ここで大問題になるのは、バス運転士の全国的な不足だ。地方都市から首都圏まで見られる状況であり、鉄道が止まった瞬間に一気に移動手段が足りなくなる事態は、どこでも共通している。

 千葉県のバス業界もしかりで、以前から深刻な運転士不足が指摘されていた。利用者減少や燃料費高騰に加え、2024年からの働き方改革によってさらに深刻化し、減便や路線廃止を余儀なくされている。

「異常気象が当たり前」で混乱は今後も繰り返される

 千葉市花見川区の「花島公園線」では1日およそ1000人が利用するにもかかわらず、運転士不足を理由に廃止が検討され、事業者側からは「明日、運転士が病気になったら運行できなくなるかもしれない」という危機的状況であるとの説明まで飛び出した。今回の豪雨で浮き彫りになったのは「車が使えなくなったらバスに乗ればいい」が通用しないという事実だ。

 災害時こそ公共交通の重要性は増す。ところが、その公共交通を支える運転士が足りない。車を失った被災者がバス停に並び、バス会社は増便したくても運転士がいない。そんな「災害時の交通インフラの弱点」が、千葉豪雨で一気に露呈したのである。

 今後、豪雨や台風などの大規模災害が起きた際、千葉をはじめとする全国のバスは、本当に「最後の移動手段」として機能できるのだろうか。近年は異常気象が当たり前になりつつあり、今回のような混乱は今後も繰り返される可能性が高い。

 その時に問われるのは、運転士をどう確保するか、だけではない。災害時でもきちんと人を運べるように、代わりの輸送手段をどこまで準備できているかという点だ。千葉での大混雑は、その現実的な課題をはっきりと突きつけている。

(カワノアユミ)

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