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記事全文を読む→アサヒ芸能「スクープ大事件史」Vol.7(3)連続暴行殺人鬼・大久保清の手口と大言壮語
群馬県を舞台に連続暴行殺人をはたらいたのは、71年当時、36歳の大久保清であった。牛乳販売店をしていたが、商売は芳しくなかったという(離婚もしていた)。
年少のときから素行不良で、20歳のときに女子高生に乱暴して松本刑務所へ入所。67年には2件の婦女子乱暴のため府中刑務所へ。71年3月、出所すると、以後73日間に127人の女性に声をかけ、十数人に対して犯行におよんでいる。そのうちの8名を殺害し、妙義山麓などへ埋めた最悪の暴行殺人鬼だった。
暴行殺人をリストアップすると(いずれも71年、群馬県下)、
・3月31日 多野郡 女子高生(17)
・4月6日 高崎市 ウェイトレス(17)
・4月17日 前橋市 県庁臨時職員(19)
・4月18日 伊勢崎市 女子高生(17)
・4月27日 前橋市 女子高生(16)
・5月3日 伊勢崎市 電電公社職員(18)
・5月9日 藤岡市 会社社員(21)
・5月10日 前橋市 無職(21)
手口は、新車で白のロータリークーペに乗り、ベレー帽やルパシカなどを小道具に、「この近所にアトリエを持っている」、「絵のモデルになってほしい」などと巧みに声をかけたり、またあるときは車内に原稿用紙や詩集を置いて作家を装ったりしながら、若い女性を車に乗せ、モーテルや野外で暴行を繰り返しというものであった。そして、少しでも抵抗されたり、嘘がバレそうになったりすると、殺して山中に埋めていた。じつに、残忍きわまりない手口だった。「鬼畜」としかいいようのない男である。
当然のことながら、前橋地裁は73年2月22日、死刑判決を言い渡した。そして大久保が控訴しなかったため、死刑が確定。その直後、3月8日号は大久保の知人を介して、獄中インタビューに成功している。
〈2月24日の午前11時半。前橋刑務所の面会室。大久保は椅子に腰をおろして待っていた。黄色いセーターのうえは7回の公判中ずっと“愛用”していた黒のダブルではなく、ジャンパー(黒)といういでたち。無精ヒゲで黒ずんだ頬も、判決から2日間の時間の経過を如実に物語っている。(中略)
──死刑判決を受けた瞬間、なにを思ったか。
大久保 覚悟していた。特別の感動はなかった。べつになんともなかったヨ。その晩だってよく眠れたしね……。社会は死刑にしなきゃならないだろうし、オレ自身も死に値すると思っている。
──遺族は「1度でもいいから謝罪してほしかった」といっているが……。
大久保 深く申しわけないと感じている。だからこそ、犯行の事実を率直に認めているんだ。しかし、国家権力が設定した裁判は、オレを死刑にする儀式じゃないか。そんな場所で頭を下げれば、権力に屈服したことになるから謝罪しなかっただけなんだ。(中略)
──裁判長も「多少の疑問は残る」とのべているように、犯行の動機が明確になっていないのだが……。
大久保 女への恨みが爆発したんだ。前のとき、女のうそっぱちを支持したのは警察や裁判所だ。おかげで3度も女にだまされて刑務所へいれられた。だからオレは人間じゃなくなっちゃったんだ。凶獣になったんだよ。極限に追いつめられたこの心は、オレ自身にしかわからねえ。(中略)
──控訴はしないつもりと聞いているが。
大久保 控訴のつもりはない。長生きしたくないんだよ。死にたい。そうすりゃこの苦悶からぬけ出せるし、遺族へのわびにもなるだろう。……〉
そううそぶいた大久保の死刑は76年1月22日に執行された。ところがその当日、「死刑執行」を知らされた大久保は腰を抜かし、歩くことができず、係官に両脇を抱えられて死刑台に向かったと伝えられている。
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