芸能
Posted on 2019年05月28日 17:58

「白い巨塔」のクライマックスがスポンサーへの“忖度”で台無しに!?

2019年05月28日 17:58

 5夜連続のドラマスペシャル「白い巨塔」(テレビ朝日系)の最終回が5月26日に放送され、全5回で最高となる視聴率15.2%で有終の美を飾った。だが、中盤のクライマックスシーンで、視聴者をガッカリさせる演出があったという。

 主人公の財前教授(岡田准一)は、自身が執刀した患者を受持医で若手の柳原医師(満島真之介)に任せ、ドイツに渡航。だが財前教授の見込み違いが原因で患者は亡くなり、遺族が財前教授を相手取って起こした裁判のシーンで、その演出が露呈したという。

 裁判では遺族側の弁護士(斎藤工)が財前教授(岡田)の責任を問うと、財前教授は「若くて未熟な柳原医師(満島)に大事な患者を託したこと」だけがミスだったと証言。ここで傍聴席にいた柳原医師が「ウソだ、ウソです!」と叫んで立ち上がり、「財前教授はウソをついている!」と告発して法廷が騒乱状態に陥る場面でドラマはCMに突入した。

「こういったクライマックスシーンでCMに入るのはよくあること。03年に放送された唐沢寿明版の連続ドラマ『白い巨塔』(フジテレビ系)では、同じ場面で《次週に続く》となっていたものです。そして今作でも岡田の出演する保険会社のCMが流れるなど、視聴者としてもCM明けに期待感の高まる展開になっていました。ところがそのCM明けで、視聴者を唖然とさせる演出が映し出されたのです」(テレビ誌ライター)

 CMが明けると柳原医師が叫ぶシーンをもう一度映しながら、提供スポンサーのロゴが大写しになり、スポンサー名を読み上げる“提供読み”が演者のセリフに被さることに。それだけならまだしも、場面がCM前よりも先に進み、弁護士(斎藤)が「裁判長!ただ今の柳原先生の言葉は聞き逃すことができないものです」と裁判官席に詰め寄るシーンにさえ、提供読みのナレーションが重なっていたのである。

「これには視聴者も『セリフが聞こえないよ!』と激怒。テレビ朝日としてはこのタイミングでの“提供読み”は何よりも大事なスポンサー企業への忖度だったのかもしれませんが、こんな演出をしたら視聴者の怒りが当のスポンサー企業に向かってしまう恐れさえあります。この演出にはスポンサー企業の担当者も『このタイミングじゃないだろう!』と頭を抱えていたかもしれません」(前出・テレビ誌ライター)

 ドラマでは、前半のハイライトを流しながら提供読みを行う手法がおなじみ。それをあえて大事なシーンに被せてきた制作側の意図は、視聴者にもスポンサー企業にとっても納得しがたかったことだろう。

(金田麻有)

カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    社会
    2025年03月23日 05:55

    胃の調子が悪い─。食べすぎや飲みすぎ、ストレス、ウイルス感染など様々な原因が考えられるが、季節も大きく関係している。春は、朝から昼、昼から夜と1日の中の寒暖差が大きく変動するため胃腸の働きをコントロールしている自律神経のバランスが乱れやすく...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月18日 05:55

    気候の変化が激しいこの時期は、「めまい」を発症しやすくなる。寒暖差だけでなく新年度で環境が変わったことにより、ストレスが増して、自律神経のバランスが乱れ、血管が収縮し、脳の血流が悪くなり、めまいを生じてしまうのだ。めまいは「目の前の景色がぐ...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月25日 05:55

    急激な気温上昇で体がだるい、何となく気持ちが落ち込む─。もしかしたら「夏ウツ」かもしれない。ウツは季節を問わず1年を通して発症する。冬や春に発症する場合、過眠や過食を伴うことが多いが、夏ウツは不眠や食欲減退が現れることが特徴だ。加えて、不安...

    記事全文を読む→
    注目キーワード
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2025/7/22発売
    ■620円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク