政治
Posted on 2025年12月22日 14:00

【政界内幕】自民党と高市早苗が仕掛けた「爆弾」にビビッた!日本維新の会が連立政権で得た成果は「チンピラ」のあだ名だけ

2025年12月22日 14:00

 12月17日に閉幕した臨時国会会期末に、日本維新の会が自民党の罠にハマッた。議員定数削減法案について、臨時国会中に結論が得られなかったのだが、これは維新と自民党との連立政権時の約束に反することであり、維新は「連立離脱」をチラつかせてもいい場面。与党関係者が舞台裏を明かす。
「自民党が『離脱した場合は解散・総選挙だ』との情報を流したとたん、『この状況で解散されると党が消滅する』と維新は大慌てとなり、定数削減法案の先送りに同意したわけです。これに高市早苗総理周辺は『会期末の政局で維新の底が見えた。もう維新の顔色を見る必要がなくなった』と自信を深めています」

 解散カードと同時にもうひとつ、自民党は「爆弾」を仕掛けた。維新の地方議員などがペーパーカンパニーと疑われる社団法人の職員となり、国民健康保険に加入せず、社会保険を割安にしていたのだ。これを大阪府議会で暴露したのは、自民党の占部走馬府議だった。
 この国保逃れは自民党の裏金問題と同様、国民の怒りを買うのは必至。裏金まみれの自民党から仕掛けられたのに、維新は反論できないのだ。

 高市総理と維新の吉村洋文代表が党首会談し、議員定数削減法案の通常国会への先送りを決めたのは12月16日。つまり来年の通常国会が終わる6月末まで、維新は何の政局も仕掛けられないことになる。「解散」「国保逃れ」という2つの爆弾が効いた。
 これとは対照的に、高市総理は国民民主党の玉木雄一郎代表と12月18日に党首会談を行い、年収の壁を178万円に引き上げることなど、国民民主党の考えを丸飲み。様々な合意をとりつけた。

 国民生活に関し、高市政権下で自民と維新間で実現したことは、ほぼない。国民民主のひとり勝ちだ。連立入りもしていない国民民主に先を越されたのだから、維新は注文をつけるのが筋だが、吉村代表が「国民民主党には3億円も団体献金をもらっている議員がいるよ」とテレビコメンテーター以下の対応だけで終わった。
 逆に自民党は維新が離脱した場合でも、国民民主というパートナーを得た。玉木氏は「国民と約束した任務は完了だ」と高揚感に浸り、年収の壁引き上げを担保する来年度予算案に賛成することを示唆。これで政権の最大課題である予算案成立を見通すことができた。

「臨時国会で明らかになったのは、維新という政党に厚みがないことだ」
 さる自民党筋がそう話すように、自維連立で維新が得られた成果は「チンピラ」というあだ名だけかもしれない。

(健田ミナミ)

全文を読む
カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    社会
    2025年03月23日 05:55

    胃の調子が悪い─。食べすぎや飲みすぎ、ストレス、ウイルス感染など様々な原因が考えられるが、季節も大きく関係している。春は、朝から昼、昼から夜と1日の中の寒暖差が大きく変動するため胃腸の働きをコントロールしている自律神経のバランスが乱れやすく...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月18日 05:55

    気候の変化が激しいこの時期は、「めまい」を発症しやすくなる。寒暖差だけでなく新年度で環境が変わったことにより、ストレスが増して、自律神経のバランスが乱れ、血管が収縮し、脳の血流が悪くなり、めまいを生じてしまうのだ。めまいは「目の前の景色がぐ...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月25日 05:55

    急激な気温上昇で体がだるい、何となく気持ちが落ち込む─。もしかしたら「夏ウツ」かもしれない。ウツは季節を問わず1年を通して発症する。冬や春に発症する場合、過眠や過食を伴うことが多いが、夏ウツは不眠や食欲減退が現れることが特徴だ。加えて、不安...

    記事全文を読む→
    注目キーワード

    人気記事

    1. 1
    2. 2
    3. 3
    4. 4
    5. 5
    6. 6
    7. 7
    8. 8
    9. 9
    10. 10
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2025/12/23発売
    ■680円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク