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位置取り巧みな田中晴基がまくる
踏み出しの一瞬にトップスピードを出せるようになれば、上位クラスでの活躍も見えてくる。
「FI千葉」(3月14日【金】~16日【日】)は、直後に行われる名古屋ダービー(18日~)に出場できなかったS1の6選手が中心になる。
ホームバンクの田中晴基は、昨年の立川ダービーでGI初勝利をあげている。2年連続出場も射程内だったが、11月から2カ月間の斡旋停止が響き、賞金不足でかなわなかった。その無念から2カ月間、「これだけ乗り込めば」というほど練習に明け暮れた。年が明けて成果はすぐに出る。1月はFI一宮、和歌山記念を連続で決勝戦に進出し、2月FI高知では完全優勝を飾った。集中して乗り込んだことが自信になったと言える。
走り盛りの28歳。これからは記念やGIでも期待できるが、仕掛けのスピードには注文がつく。踏むと同時にトップスピード、一気にギアチェンジできるようになることだ。トップクラスの選手はレース中に難なくやってのけている。自分のものにできれば、さらに一皮むけるはずだ。
遠征では田中晴と同じ機動力型の山形一気の積極性を評価したい。以前は自分が届きそうなところからしか動かなかったが、前走・玉野記念準決勝では果敢に先行。金子貴志のまくりを完封、後位のワンツーに貢献した。このレースを忘れず先行してほしい。
さて、並びと展開。地元千葉の田中晴─江守昇を筆頭に同県コンビが多く、和田真久留─白戸淳太郎(神奈川)、小松崎大地─平沼由充(福島)、山形─室井竜二(徳島)、愛敬博之─朝日勇(愛知)に古屋琢晶─尾崎剛の関東両者が圏内。他では、レース巧者の柏木伸介と北川紋部の進出もありそうだ。
500バンクの細切れ戦でも主導権は小松崎が取るが、和田との叩き合いも。田中晴、山形はまくり勝負になる。
本命は地元の田中晴。位置取りは巧み、好位からのまくりが決まる。対抗は先行しても粘る小松崎。和田に乗る白戸の突っ込みが3番手評価だ。
伏兵は須藤雄太(千葉・89期)、伊原克彦(福井・91期)、杉本正隆(茨城・96期)の3選手。ホームバンクの須藤は中団からの抜け出し、伊原の先行力も軽視できない。今期がS級初昇級の杉本は、2月FIいわき平で決勝戦進出を果たした勢いを買う。
◆プロフィール 山口健治(やまぐち・けんじ) 1957年1月、東京都荒川区生まれ。競輪学校38回生卒業チャンピオンとしてデビュー。主なタイトルは日本選手権、競輪祭(2度)。09年1月引退。現在「スポーツ報知」評論家。
◆アサヒ芸能3/11発売(3/20号)より
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