芸能

元Wink鈴木早智子「報道陣たった20人」のシラケた質疑応答/壮絶「芸能スキャンダル会見」秘史

 当然のことだが、記者会見に集まる報道陣の数は、そこで扱われる「ネタ」の大きさや、登場人物の知名度により左右される。つまり、そのどちらもがない場合は、事前にいくらリリースを出しても、報道関係者が大挙して詰めかける、などいうことはない。

 09年9月26日に行われた、元Winkの「さっちん」こと鈴木早智子の主演映画「宿命」の製作発表記者会見は、まさにそんなセオリーを地で行く、しかし、一世を風靡した当時を知るものとしては、なんとも寂しいものだった。

 Winkは80年代後半にデビューし、「淋しい熱帯魚」などのヒットで知られる相田翔子と鈴木のデュオ。96年にグループとしての活動を休止後、相田は医師と結婚。一方、鈴木は舞台や写真集などを活動の主軸としてきたが、09年3月に睡眠薬の過剰摂取による救急搬入騒ぎを起こし、7月にはイベントをドタキャンするなどのトラブルが報じられていた。

 さらに9月、芸能人専門レーベルとして知られていた「MUTEKI」から「September Shock」と題する艶ビデオを発売。そこそこ話題性はある、と思われていたのだが、記者会見がセットされた会場は、渋谷のこじんまりとしたライブハウス「ギルティ」だった。

 しかも、集まった報道陣は私を含め、20人ほど。会見が始まる前には最新写真集「one track memories」のサイン会もあったのだが、告知が間に合わなかったのだろうか、会場に集まったファンはわずか10人程度で…。

 そんな中、楽器やアンプなどが雑然と置かれたステージに登場した彼女は、共演者の津田英佑とパイプ椅子にちょこんと座り、午後4時15分、会見がスタートした。

 今回の映画での彼女の役柄は、おとり捜査を行う「麻薬捜査官」。鈴木はすでにドラマ「特命係長只野仁」(テレビ朝日系)でも2度のベッドシーンを披露しており、この日もステージ上に貼られた主演映画のポスターは、透けたワンピース姿。当然、報道陣からは「映画の中でもカラミのシーンがあるのですか」との質問が飛ぶ。

 ところが彼女は「それはお楽しみ。あるかもしれないし、ないかもしれない…ウフフ」と、あいまいな受け答えに終始。シラけムードのまま、以降はほとんど質問らしい質問も出ず、司会者の「ほかに何かありませんか」という声もむなしく、会見は30分ほどで終了した。

 主演映画のPRにしては、なんとも歯切れの悪い製作発表会見となってしまったのである。

(山川敦司)

1962年生まれ。テレビ制作会社を経て「女性自身」記者に。その後「週刊女性」「女性セブン」記者を経てフリーランスに。芸能、事件、皇室等、これまで8000以上の記者会見を取材した。「東方神起の涙」「ユノの流儀」(共にイースト・プレス)「幸せのきずな」(リーブル出版)ほか、著書多数。

カテゴリー: 芸能   タグ: , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    ゲームのアイテムが現実になった!? 疲労と戦うガチなビジネスマンの救世主「バイオエリクサーV3」とは?

    Sponsored

    「働き方改革」という言葉もだいぶ浸透してきた昨今だが、人手不足は一向に解消されないのが現状だ。若手をはじめ現役世代のビジネスパーソンの疲労は溜まる一方。事実、「日本の疲労状況」に関する全国10万人規模の調査では、2017年に37.4%だった…

    カテゴリー: 特集|タグ: , , , |

    藤井聡太の年間獲得賞金「1憶8000万円」は安すぎる?チェス世界チャンピオンと比べると…

    日本将棋連盟が2月5日、2023年の年間獲得賞金・対局料上位10棋士を発表。藤井聡太八冠が1億8634万円を獲得し、2年連続で1位となった。2位は渡辺明九段の4562万円、3位は永瀬拓矢九段の3509万円だった。史上最年少で前人未到の八大タ…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , , |

    因縁の「王将戦」でひふみんと羽生善治の仇を取った藤井聡太の清々しい偉業

    藤井聡太八冠が東京都立川市で行われた「第73期ALSOK杯王将戦七番勝負」第4局を制し、4連勝で王将戦3連覇を果たした。これで藤井王将はプロ棋士になってから出場したタイトル戦の無敗神話を更新。大山康晴十五世名人が1963年から1966年に残…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , , , , |

注目キーワード

人気記事

1
3Aで好投してもメジャー昇格が難しい…藤浪晋太郎に立ちはだかるマイナーリーグの「不文律」
2
高島礼子の声が…旅番組「列車内撮影NG問題」を解決するテレビ東京の「グレーゾーンな新手法」
3
「致死量」井上清華アナの猛烈労働を止めない「局次長」西山喜久恵に怒りの声
4
皐月賞で最も強い競馬をした3着馬が「ダービー回避」!NHKマイルでは迷わずアタマから狙え
5
完熟フレッシュ・池田レイラが日大芸術学部を1年で退学したのは…