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記事全文を読む→妊婦「性感染症検査」の修羅場(1)身に覚えのない夫が妻の「陽性判定」に診察室で逆上した
ここ数年、梅毒、エイズ、クラミジア感染症、淋病など「性感染症」の国内感染者数が増加の一途を辿っている。中でも梅毒の女性感染者数の急増ぶりはすさまじく、2012年まで年間200~300人だった感染者数は、2022年には3000人を突破するに至っている。
そんな中、全国各地の産婦人科の診察室を舞台とする、性感染症を巡る夫婦間のトラブル、とりわけ妻側に起因するトラブルが激増している。というのも、多くの場合、夫婦間のトラブルは妊婦に対する「性感染症検査」をキッカケに勃発するからだ。
かつては身に覚えのある夫側に起因するトラブルが、大半を占めていた。ところが最近は、妻がSNSで知り合った複数の男性と性交渉を繰り返したり、小遣い稼ぎのために性サービス店でアルバイトをしたりした結果、妊娠時や妊娠中の定期性感染症検査で「陽性(ポジティブ)」が判明し、大トラブルに発展するケースが目立って増えているのだ。
長年、東京都内の著名な大病院で産婦人科の診療科長などを務めてきたベテランの専門医も、最近の実態を次のように証言する。
「最も多いのは、妊娠時の性感染症検査で陽性と判定されるケースです。検査の対象となる主な性感染症は梅毒、エイズ、クラミジア感染症、淋病、外陰部カンジダ症、尖圭コンジローマ、毛ジラミ症などで、場合によっては肝炎や白血病などについても検査の必要性が生じてきます。妊娠時以降の妊娠中の定期検査も含めて、私が性感染症陽性との検査結果を伝えると、妊娠に対するそれまでの喜びから一転、妊婦さんたちは一様に青ざめます。中には、ブルブルと震え出す妊婦さんもおられます」
そして診察室は修羅場と化すのだ。ベテラン専門医が続ける。
「問題となるのは、夫側に全く身に覚えのないケースです。検査結果を妊婦さんに伝える当日、同席していた夫が診察室で逆上して妻を大声で難詰し始めるという修羅場も、数多く経験しています。夫が同席しなかった場合も、医師としての責務上、夫に妻の感染の事実を伝えた上で、夫に対しても性感染症検査を受けて感染の有無を確かめるよう、説得しなければなりません。当然、診察室は目を覆いたくなるような修羅場と化します。正直、何度経験を重ねても、気が重くなる仕事です」
しかも、このベテラン専門医によれば、その後、不幸にして離婚に発展するケースも少なくないという。いずれにせよ、良好だったはずの夫婦関係に思わぬ破綻をもたらす性感染症には、妻も夫もよりいっそうの注意が必要不可欠になってくるのだ。
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