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記事全文を読む→医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<急性大動脈解離>笑福亭笑瓶さんを襲った病気の正体!
落語家でタレントの笑福亭笑瓶さんが2月22日に「急性大動脈解離」によって死去した。66歳だった。笑瓶さんを突然襲った「急性大動脈解離」とは、どのような病気なのか。
大動脈は体の中心部を走る最も太い血管だ。「大動脈解離」は、外膜・中膜・内膜の3層になっている大動脈壁の内膜に亀裂が入り、その裂け目から血液が壁内に流れ込む状態を指す。突然に解離が起こるのが「急性大動脈解離」、徐々に解離が進行する場合を「慢性大動脈解離」という。
特徴的な症状が激痛だ。発症した直後から胸や背中を中心に非常に激しい痛みが起こり、中には痛さのあまり意識を失うケースもある。痛みは大動脈の血管が裂けている部分を中心に発生し、胸が痛むこともあれば背中が痛むなど、解離の進行に伴い変化していく。
解離が生じると、胃、腸、肝臓、脳など内臓に向かう血流が途絶され、血液と共に運ばれていた酸素が臓器に行き渡らなくなり、臓器障害を起こしてしまう恐れがある。臓器障害は「急性大動脈解離」患者の1割にみられる症状で、すべてのケースで発症するものではない。しかし、臓器障害を起こした場合、脳梗塞や意識障害、心筋梗塞や徐脈に陥るなど、命に関わる危険があるため注意が必要だ。
前兆と呼ばれる自覚症状がないこともこの病気の怖い点だ。発症すれば短時間のうちに死亡するリスクが高いため、早急な治療がポイントになる。突然、胸や背中に激痛を感じたら、早く救急車を呼ぶように心がけたい。
「急性大動脈解離」は一部の遺伝性の場合を除き、高血圧、喫煙、ストレスなどがリスク因子と言われる。血管内膜に負荷をかけないよう、日頃から減塩、禁煙、節酒を心がけ、ストレスをためこまないようにしたい。
田幸和歌子(たこう・わかこ):医療ライター、1973年、長野県生まれ。出版社、広告制作会社を経てフリーに。夕刊フジなどで健康・医療関係の取材・執筆を行うほか、エンタメ系記事の執筆も多数。主な著書に「大切なことはみんな朝ドラが教えてくれた」(太田出版)など。
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