社会

日本ウイスキー爆買い外国人が苦しめる「夜の酒場の仕入れ」裏事情

 水際対策が緩和されて旅行業界が盛り上がる中、国産のお酒がお土産として人気を集めている。中でもサントリーの角瓶は、韓国で日本のハイボールの人気が高まったこともあり、ディスカウントショップなどで爆買いしていく外国人が増えている。

 そんな中、「酒類が手に入らなくて困っている」と頭を抱えるのが、自粛解除で盛り上がる夜の店だ。今年に入り、あとを絶たない原材料費や光熱費の値上げで、飲食業界はコロナ禍を終えても苦しい状況が続いている。

「昨年初頭、コロナ禍で海外からの流通が遅れたこともあり、夜の街では全国的なシャンパン不足に陥りました。追い打ちをかけるように、時短解除で大手キャバ店が一斉に買い占めたこともあり、うちのような小箱には入荷しづらくなったんです」

 そう語るのは、大阪でスナックを経営するママ。キャバ店やスナックで人気のシャンパンはコロナの自粛解除で急激に需要が高まったこともあり、生産数が追い付かなくなってしまったのだ。さらに円安の影響もあり、2016年からほぼ価格変動していなかったモエ・エ・シャンドンやヴーヴ・クリコですら、2000円から4000円ほど値上げされた。

 コロナ前から世界中で人気が高まっているサントリーの「山崎25年」や「響30年」は、発売当初の8倍から16倍に価格がハネ上がった。マッカランを代表とするスコッチウイスキーの一部は、ロシアによるウクライナ侵攻の影響で入荷しづらくなっており、どこも品薄状態が続いている。

 3月に都内でバーをオープンさせる予定だった30代の男性は、

「酒が入荷できず、オープンが延びました。これから歓送迎会が始まり、書き入れ時だというのに…」

 そうつぶやいて、肩を落とした。

(カワノアユミ)

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