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記事全文を読む→【あまりに壮絶】八代亜紀の命を奪った原因不明の難病は「全身の筋肉が腫れて皮膚がただれる」そして「死の宣告」も…
歌手の八代亜紀さんが、昨年12月30日に亡くなっていたことがわかった。ネットニュースの訃報記事を見て「悪質なデマ」だと思い、八代さんの公式Instagramを見にいって、天を仰いだ。亡くなったことが事実である上に、八代さんの命を奪ったのが、あまりに非情な難病だったからだ。所属事務所は次のように発表した。
〈2023年9月に膠原病の一種であり指定難病である抗 MDA5抗体陽性皮膚筋炎と急速進行性間質性肺炎を発症し療養を続けておりました弊社所属の八代亜紀が12月30日に永眠いたしましたことを謹んでご報告申し上げます〉
〈一日も早い復帰を目指し治療とリハビリに励んでおりましたが容態の急変により皆様へこのようなご報告をしなければならなくなりましたことは無念でなりません〉
八代さんは昨年9月、膠原病治療のため年内の芸能活動を休止すると発表していたが、詳しい病名は明かされていなかった。膠原病には関節リウマチなど数種類があるが、八代さんが発症した皮膚筋炎は国内に推計2万人以上の患者がいる難病だ。
その中でも抗MDA5抗体陽性皮膚筋炎はまぶたや手足、首からデコルテの筋肉や皮膚に炎症が起こり、突如、肺に炎症を起こして呼吸困難をきたす。肺炎を起こすと急激に状態が悪化して、命の危機に瀕するため、診断がついた時から「ある日突然、急速進行性間質性肺炎を起こす可能性がある」と主治医に「死の宣告」をされることもある。全身の筋肉が腫れ、皮膚がただれる辛さ、さらに唯一の治療薬であるステロイド剤の副作用に加え、突発的に呼吸困難を起こして死ぬかもしれない、という恐怖とも闘わねばならない。壮絶な闘病生活だ。
それでも八代さんはスタッフに対し、穏やかに接してきたという。所属事務所によると、
〈代弁者として歌を歌い表現者として絵を描くことを愛し続けた人生の中で常に大切にしていた言葉は「ありがとう」でした〉
〈療養期間中も傍で支えるスタッフや医療従事者の皆様に「みんなありがとう」と感謝を伝え最期まで八代亜紀らしい人柄が滲み出ておりました〉
絶命するまで感謝の言葉を紡いで、旅立っていったという。
そんな八代さんの代表曲「舟唄」を聴きながら、歌詞のように炙ったイカを肴に献杯しようと、近くのスーパーとコンビニに走ったが、同じことを思った人がいたらしい。「焼きイカ」はもちろん、「スルメ」「あたりめ」もすでに売り切れていた。
残念なことに、膠原病には新型コロナワクチン原因説というデマが飛び交っている。2000年代に入り、皮膚筋炎は1990年代と比べると日本国内で患者数が3倍に増えており、しかもその原因はわかっていない。現時点で、ワクチンとの関連性も指摘されていない。もしトンデモ科学や陰謀論を信じる人たちが八代さんの悲報すら悪用し、不安を煽るなら、それは故人への冒涜にほかならない。
(那須優子/医療ジャーナリスト)
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