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記事全文を読む→なんとAIが全員平等に写真を選出!今どきの卒業アルバムは「親の苦情対応」で「子供のカタログ」になっていた
今どきの卒業アルバムが、とんでもないことになっていた。
きっかけは2020年以降の新型コロナだ。政府の緊急事態宣言を受けて入学式も卒業式も行われず、運動会、学芸会、遠足に修学旅行も中止になった。授業中の写真は児童、生徒がマスクで顔半分を隠していて、誰が誰だかわからない。
そして、アルバムに載せる写真がない…だと。そこで都内の公立小学校のPTA役員は、
「『家族の思い出写真を提供してください』と卒業生の保護者に呼びかけたんですが、これが大炎上しました」
と振り返る。
「コロナ禍でどこにも連れて行けてない」「親が失業して思い出なんて作る余裕がなかった」などの声が保護者から上がり、とうとう小学校の思い出の写真がない子供が不公平だ、と学校にクレームが殺到したという。PTA役員が続ける。
「子供はコロナ騒動の被害者です。親が仕事を失って楽しい思い出を作れず、その上、個人写真以外に自分が1枚も写っていない卒業アルバムなんて…。黒歴史になってしまいますよね。同い年の子供を持つ親として、切なくなりました。担任の先生が仲のいい友達と一緒に写っている写真を撮ってくれて、それをアルバムに収容しました」
別の公立小学校のアルバム担当委員は、
「プロのカメラマンをしているという保護者に運動会の代表撮影を頼んだら、これが自分のお子さんばかり撮っていて。アルバム制作の段階になり写真を持ち寄ったら、他の児童の写真がなくて頭が真っ白になりました。出来上がったアルバムを見て『××さんは可愛く撮れているのに、うちの子供の顔はイマイチだったのが納得いかない』『うちの子供の写真が○○さんのより扱いが小さい。○○さんは8センチ×6センチの写真なのに、うちの子供は6センチ×6センチだった』と怒り出した保護者もいました。その写真は学芸会のクライマックスで、他の児童も写っているので、他より大きなフレームになっただけなんですけどね」
保護者の個性が強すぎて、もはや卒業アルバム作りはサスペンスホラー映画を見ているようだ。
2月14日から公立学校教員の待遇改善に向けた議論が始まったが、こういう保護者のクレーム対応も教員のサービス残業に含まれる。結局、教員の業務と気苦労ばかりが増え、クレームやトラブルのもとになるので、最近は卒業アルバムにはノータッチの公立校、私立校が増えた。卒業アルバム制作を廃止した私立校もある。
で、最新の卒業アルバムはといえば…。業務委託した写真スタジオのカメラマンが撮った3年分、6年分の写真データの中から、AIが生徒や児童の顔を識別、抽出して同じ大きさ、みんな平等に同じ枚数の写真が並ぶ。それなら保護者から苦情は出まい。
人間が選んだ写真であれば、横顔から滲み出る子供達の緊張感や高揚感、キラキラした目の輝き、アルバムに変化と驚き、そして行事の臨場感が生まれるものを、AIが「平等に」のみ重きを置いたアルバムはまるで「子供のカタログ」だ。
(那須優子)
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