芸能

キンタロー。「少女漫画みたいなセリフを夫が」/テリー伊藤対談(3)

テリー キンタロー。さんは家ではどんなママなの?

キンタロー。 家では、「変顔育児」をしてます。

テリー 何ですか、それ。

キンタロー。 うちは姉妹だから、女の子同士の小競り合いがよく起きるんですよ。その時に、私が悪者になって、「悪い子は誰だ〜」っていう変顔をすると衝撃的だから、ケンカを忘れて、「2人で団結して悪者をやっつけよう」みたいになって、ケンカが止まるんですよ。それが変顔育児です。

テリー そういうことか。そんな育児をしてる人って世界に誰もいないよね。

キンタロー。 いないですかね。メチャメチャお勧めなんですけど。

テリー 今やった変顔は何のマネだったの?

キンタロー。 今のは(スーパーマリオシリーズに登場する石のキャラクター)「ドッスン」とか「ねぶた」の顔です。あとは般若とか(と般若の顔マネをする)。

テリー アハハハハハ、すごいな(笑)。そんな顔、誰もできないよ。でもさ、ということは、子供ができてからモノマネする対象も変わってきたっていうこと?

キンタロー。 そうですね。やっぱり人の親になったことで、意識は変わったかもしれないですね。守るべきものができた、そして自分の存在を必要としてくれている人ができたことが自信につながったところがあるんです。とにかく私は自信がなかったので。

テリー へぇ、そうなんだ。どうして?

キンタロー。 どうしてなんですかね。とにかく何をやっていてもどこか不安で、自尊心も低くて。という中で親になって、私を必要としてくれている子たちがいるのは、「この子たちを守らなければいけない」っていうところでもすごく意識が変わりましたし。あと、子供って、すごくシンプルなことで笑ってくれるんですよ。

テリー ああ、それはあるよね。

キンタロー。 やっぱり東京に来て、お笑いマニアの前でネタをやる時って、小手先じゃあ誰も笑わないじゃないですか。でも、子供って、ちょっと変顔しただけで、「何してるのママ、変な顔」って笑うんです。それでたくさん自信ももらったし、自分のやりたいお笑いを恐れずに、シンプルに出せるようになった気がします。

テリー もう結婚してどのぐらいだっけ。

キンタロー。 結婚は2015年の12月なので、もう8年ぐらい前ですね。

テリー 旦那さんはテレビのディレクターでしょう?

キンタロー。 そうです、そうです。フジテレビのモノマネの番組で知り合った人で。元は私のネタの担当ディレクターでした。フジの社員さんではなくて、制作会社なんですけど。

テリー 最初どっちが好きになったの?

キンタロー。 私ですね。最初はスタッフさんなので、一切意識せずに接してたんですけど、ある日、男性として見るきっかけがあって。ずっと恋愛経験もない中で、少女漫画が私の恋愛指南書だったんですけど、そういう少女漫画の中のキャラクターが言いそうなセリフを浴びせられたことがあったんですよ。

テリー どんな?

キンタロー。 自分のネタが心配で仕方なくて、本番直前にその人にネタを見てもらったんですけど、真剣な顔で一切笑うことなく見終わった後に、「大丈夫。俺がいるから!! 何かあったら俺がフロアにいるから」って。それで「えっ、この言葉って私に気がある人しか言わない言葉だ。この人は私を狙っているんだ」って思ったんです。

テリー あ、そう(笑)。それは実際狙われてたの?

キンタロー。 いえ、それが全然勘違いで、そういうことを普通に言う人だったんです。でも、「この人、私を狙ってる人だ」ってインプットされたので、男性として見るようになりました。

ゲスト:キンタロー。(きんたろー。)1981年、愛知県生まれ。大学を卒業後、社交ダンス講師・OLなどを経て、2011年「松竹芸能タレントスクール」に入学。2012年、ピン芸人としてデュー。その後1年で、前田敦子、光浦靖子などのモノマネでブレイク。また、2017年に競技ダンスの世界大会「WDSFラテンシニアⅠ世界選手権」でアジア人歴代最高位の7位、翌2018年に8位入賞するなど、競技ダンスでも活躍。2015年に一般人男性と結婚し、現在は二児の母親。独自のモノマネでバラエティー番組を中心に活躍中。

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