芸能
Posted on 2015年03月05日 09:59

「あったかいんだからぁ♪」ダウンロード1位になった秘密がわかった!

2015年03月05日 09:59

20150305kumamushi

 お笑いコンビのクマムシがリリースしたシングル「あったかいんだからぁ♪」が、なんと2月に最もダウンロードされた楽曲となった。「レコチョクアワード月間最優秀楽曲賞 2015年2月度」のダウンロード(シングル)部門で1位を獲得したのである。

 この「あったかいんだからぁ♪」は、もともとお笑いネタということから、8.6秒バズーカ─の「ラッスンゴレライ」や、最近人気が高まっているバンビーノの「ダンソン」とひとくくりで語られがちだ。だが、これらは音楽的にまったく異なるものだという。

「音楽的には歌ネタとリズムネタは明確に異なるものです。歌ネタがメロディ抜きでは成立しないのに対し、リズムネタは五七五など日本人が馴染んでいるリズムに即しており、いわば川柳みたいなもの。メロディは必要ないというか、むしろ不要なのです」(音楽ライター)

 歌ネタで有名になったものには、はなわの「佐賀県」やテツandトモの「なんでだろう」、ムーディ勝山の「右から来たものを左へ受け流すの歌」などがある。これらのネタはすべてCD化されており、とくにムーディ勝山の「右から左」は着うたとして200万件以上もダウンロードされた。

 そのなかでも、「あったかいんだからぁ♪」は前述の月間ダウンロード数1位に加え、2月16日付のオリコン週間CDシングルランキングでも10位にランクインするなど、桁違いのヒットとなっている。人気には様々な理由があるが、そのひとつを前出の音楽ライターが解説する。

「この曲はテンポがBPM=105とゆっくりめ。最近のJ-POPでは130以上が当たり前で、異色だと言えますね。昨年に大ヒットした『レット・イット・ゴー』も137と速めですが、ひと昔前のヒット曲には110程度の落ち着いたテンポの曲が多く、それくらいの速さに耳が馴染んでいる人も少なくありません。今どきの曲を速すぎると感じている人たちには、『あったかいんだからぁ♪』が心地よく聴こえても不思議ではないのです」

 ちなみに「ラッスンゴレライ」や「ダンソン」のテンポは170とチョッ速。オリエンタルラジオの「武勇伝」でさえ135くらいだったので、速いビートに慣れている若者にはウケても、大人世代にはちょっと耳障りかもしれない。

 また、フルバージョンの「あったかいんだからぁ♪」には、2つほどの仕掛けが施されている。まずはテンポが徐々に速くなり、最後にまた元のテンポに戻るというもの。もうひとつは、曲が進むごとにメロディが半音ずつ上っていくのである。これによりゆっくりとしたリズムながら高揚感を感じさせてくれるわけだ。

「クマムシの2人はもともと音楽好きで、ギターも弾けます。半音ずつ上がっていくメロディもギターでコードを付けて作曲したからでしょうね。ただギターに頼りすぎると、歌ネタから逃れられなくなる。ギターを持たないでステージに上がっているのは正解だと思いますよ」(前出・音楽ライター)

 ギターだけでなく、歌ネタにも頼らずに人気を維持できるのか。歌わないクマムシのネタにも今後注目してみたい。

カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    社会
    2025年03月23日 05:55

    胃の調子が悪い─。食べすぎや飲みすぎ、ストレス、ウイルス感染など様々な原因が考えられるが、季節も大きく関係している。春は、朝から昼、昼から夜と1日の中の寒暖差が大きく変動するため胃腸の働きをコントロールしている自律神経のバランスが乱れやすく...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月18日 05:55

    気候の変化が激しいこの時期は、「めまい」を発症しやすくなる。寒暖差だけでなく新年度で環境が変わったことにより、ストレスが増して、自律神経のバランスが乱れ、血管が収縮し、脳の血流が悪くなり、めまいを生じてしまうのだ。めまいは「目の前の景色がぐ...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月25日 05:55

    急激な気温上昇で体がだるい、何となく気持ちが落ち込む─。もしかしたら「夏ウツ」かもしれない。ウツは季節を問わず1年を通して発症する。冬や春に発症する場合、過眠や過食を伴うことが多いが、夏ウツは不眠や食欲減退が現れることが特徴だ。加えて、不安...

    記事全文を読む→
    注目キーワード
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2025/8/5発売
    ■680円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク