“大谷狂騒曲”がスタートした。2月26日にWBC侍ジャパンはバンテリンドームで合同練習を公開。そこにドジャースの大谷翔平が現れるや報道陣は色めき立つのを隠せなかった。2月24日に米国から帰国していた大谷は、26日に羽田空港発のチ...
記事全文を読む→興収262億円「タイタニック」との共通点がこんなに!「国宝」一大ムーブメントの舞台裏/大高宏雄の「映画一直線」
「国宝」が大ヒット驀進中だ。尻上がりの稀有な興行展開で、まもなく興収60億円を超える。最終で100億円も狙えるというから驚きである。もはや「国宝ムーブメント」と呼んでいい。
上映時間は約3時間。普通なら興行的にはかなりハードルが高いのだが、その壁をモノともしなかった。
歌舞伎の演目をじっくりと描いた。歌舞伎役者を演じた俳優陣の素晴らしさも含め、圧倒的な評価が前代未聞の興行を切り開いた。
思い出す作品がある。長尺で興行の金字塔を作り上げた「タイタニック」(約3時間15分)だ。興収はなんと、262億円(リバイバル成績は含まず)。いまだに実写作品の国内歴代興収トップに君臨している。「国宝」と興行の推移がちょっと似ているのだ。
「タイタニック」は1997年12月20日に公開された。忘れられないのは、11月に開催された第10回東京国際映画祭で、世界初の上映があったことだ。会場にいたが、映画への反応は最高度であったと記憶する。
ジェームズ・キャメロン監督、主演のレオナルド・ディカプリオらが、上映に合わせて来日した。レオはすでに人気絶頂であった。来日のパーティーもあり(こちらにも参加した)、作品の存在が一気に知れ渡った。
ただ公開時、ヒットではあったが、とても100億円クラスを狙えるようなスタートではなかった。当時の映画館事情がある。上映回数に融通性のあるシネコンは、まだ全国に広く普及していなかった。
回数が限定的な既存館での上映がほとんどだった。3時間を超える作品なので、1日3回ほどしか上映できない。つまり、興行のキャパシティーに限界があったのである。
ところが年が明けても数字は落ちず、しだいに興収が積み重なっていった。今のように、一気呵成に興収を上げようという映画館システムとは違う。回数が限られているから、見る側にも、じっくり見ようという姿勢があった。興行の息が長かった。
その年の第70回アカデミー賞は、3月23日に発表された。ここで、最多14部門ノミネートの「タイタニック」は、作品賞など11部門の受賞を果たす。
一段と興行に馬力が入ったのは、ここからだ。受賞がさらに絶大な効果となって表れた。客層がますます広がり、興行は未知の領域に突入した。
「タイタニック」にあった受賞効果は「国宝」にはない。一方で「国宝」が公開後、すぐに見せた尻上がりの展開は、「タイタニック」にはなかった。
それでも2作品が3時間クラスの長尺作品の興行の壁を打ち破り、公開後に圧倒的な数字の伸びを見せたのは、大きな共通点だ。
実のところ、内容面でも非常に似通った点がある。ドラマ部分と「見せ場」のシーンに、とんでもない威力があったことだ。この両要素はエンタメ作品の根幹をなす。
「タイタニック」なら、恋愛模様に沈没シーンのスペクタクル。「国宝」なら、歌舞伎の跡目をめぐる2人の歌舞伎役者の確執に、歌舞伎の演目の数々のシーンということになる。両者が見事に噛み合ったからこそ、圧倒的な評価につながったのだろう。
映画(興行)の面白さとは、予想外のことが起きる点にある。誰も予想も想像もしないことが起こる。データでは解明できない、魅力にあふれた可能性の芸術、エンターテインメントたるゆえんだろう。そのことを、改めて思い知った。
(大高宏雄)
映画ジャーナリスト。毎日新聞「チャートの裏側」などを連載。「アメリカ映画に明日はあるか」(ハモニカブックス)、「昭和の女優 官能・エロ映画の時代」(鹿砦社)など著書多数。1992年から毎年、独立系作品を中心とした映画賞「日本映画プロフェッショナル大賞(略称=日プロ大賞)」を主宰。2025年に34回目を迎えた。
アサ芸チョイス
自転車など軽車両に対する「青切符制度」が、今年4月1日からいよいよ導入される。これまでは悪質な交通違反に対してのみ「赤切符」が適用されてきたが、自転車による事故の多発を受け、4月以降は比較的軽微な違反に対しても「青切符」が切られることになる...
記事全文を読む→ハックション!そんな忌々しいくしゃみの音が、日本列島を包み込む季節がやってきた。だが今年は少し様子が異なっているようだ。政府がブチ上げた「花粉症解決に向けた杉林の伐採・植え替え」が全国で本格化。長年、花粉症という国民病に苦しんできた人たちに...
記事全文を読む→ペットを飼っている人にはどうにも気になって仕方がなくなるポスターが、動物病院に貼ってあった。入り口横にある「恐ろしいマダニ媒介疾患」というやつだ。我が家には猫が3匹いるので、否が応でも「動物だけでなく人間にも感染し生命さえも脅かす」というコ...
記事全文を読む→
