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Posted on 2025年07月25日 10:45

渡辺謙「遊び過ぎが目に余る」怒りのプロ野球オールスターは「メジャーの猿マネ」おちゃらけ賛否激論

2025年07月25日 10:45

 プロ野球の祭典、オールスターが「お祭り」を通り越して、もはや「おちゃらけ大会」になってしまったのではないか。そんな懸念をあらわにしたのは、大の虎党として知られる俳優・渡辺謙だった。

 年に一度の夢の競演であるはずの舞台で、今年は前代未聞の演出が行われた。投手がマイクとイヤホンを装着し、試合中に実況席とリアルタイムで交信しながら投球。野球解説者の古田敦也氏が配球を助言し、それに応じて投げるひと幕もあった。スタンドでは笑いや歓声が上がり、「テレビ映えする試みだ」と歓迎する声はあったが、誰もが同じように受け止めたわけではない。

 渡辺は試合中、自身のXで苦言を発信。
〈少し遊び過ぎが目に余る〉
〈勝負にこだわらないのは理解するが、もしマイクをつけた状態で打球が当たったら誰が責任を取るのか〉
〈緊迫感を阻害し、ゲームの意味がなくなってしまう〉
〈このままではオールスターの存続自体が不安になる〉

 今回の演出は、メジャーリーグの「模倣」とも言える。今年のMLBオールスターでは、ドジャースのクレイトン・カーショーがマイクを通じて実況席と会話しながら投球する場面があった。マウンド上で「何を投げてほしい?」と尋ねたカーショーに、実況のジョン・スモルツが「カッター!」と答えると、「俺はカッターは投げないよ、スモルツィー」と笑って返答。その直後にスライダーで三振を奪い、「これぞエンタメ」「完璧なやり取り」と称賛の声が相次いだ。

 日本でもそうした先進的な試みに倣った形ではあったが、演出の完成度や緊張感という点では、およそ成熟しているとは言いがたい。一歩間違えれば、ただの猿マネだ。

「野球をもっとエンタメに」という発想自体は、昔からあった。1983年に公開された映画「プロ野球を10倍楽しく見る方法」では、川崎球場で行われた「ロッテ×大洋」のオープン戦で、選手にマイクを装着。試合中の会話や独り言を録音するという実験的な試みがなされた。

 江本孟紀のベストセラーを原案としたこの映画は、アニメと実写を織り交ぜた構成で話題となり、スタンドの子供と会話する加藤博一、寒さをボヤく田代富雄、味方投手を励ます高木豊らの素の声が「マイクロフォン野球」として映し出され、観客の心をつかんだ。

 ファンの間でも意見は割れている。
「こういう新しい試みがあるからこそ、ふだん野球を見ない層にアピールできる」
「投手の集中力を乱してまでやるべきことか」
「真剣勝負の舞台にふさわしくない」

 今年は超スローボールの連投や山川穂高の盗塁といった、ショーアップされたプレーもあり、「ふざけすぎ」「紅白歌合戦みたいだ」と冷めた反応は少なくなかった。

 来年以降の開催については、「試合数を1試合に絞り、より凝縮された内容にすべき」という意見もある。オールスターのあり方を見直す機運は高まっており、「本気の遊び心」か「真剣勝負」の復権か、そのバランスが問われている。

 そしてその判断こそ、渡辺謙が投げかけた問いにほかならない。オールスターが「夢の球宴」であり続けられるかどうかは来年、改めて試されることになる。

(ケン高田)

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