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記事全文を読む→【世界の「最凶独裁者」列伝】アウシュヴィッツ強制収容所で2万人に「人体実験」の鬼畜医師…双子の背中を縫い合わせて「結合児」に
戦時下におけるドイツの強制収容所で、14万人を超える囚人を選別。おびただしい数の人体実験を行ってきたのが、「死の天使」の異名を持つナチス親衛隊の医師、ヨーゼフ・メンゲレだ。
メンゲレは大学で人類学と遺伝学を学んだのち、1940年に武装親衛隊に志願入隊。その後、アウシュヴィッツ収容所に21カ月間、勤務した。この男の仕事というのは、アウシュヴィッツに囚人が乗せられた貨車が到着した際、プラットフォームに立ち、降りてくる囚人たちを「強制労働」「ガス室行き」「人体実験のモルモット」に選別することだった。メンゲレはそれをオーケストラの指揮者さらがならに手の動きで行う、悪名高き「アウシュヴィッツの独裁者」だったのである。
そんなメンゲレが「私たちのモルモット」と呼び、貴重な実験材料として物色していたのが「双子」だった。駅のプラットフォームに立ったメンゲレは、多くの助手たちとともに「この中に双子はいないか、中に双子はいないか」と連呼。双子を見つけると、アウシュッヴィツの第10ブロックにある特別室に収容。ガス室に送らない代償として、ありとあらゆる人体実験を実行した。
ところが日々、何の苦労もなく「モルモット」が集まってくる環境に、この男の悪魔のような欲望がエスカレートしないはずはなかった。特にメンゲレが好んだのは、「双子の子供」だった。
メンゲレは特別室に連れてきた子供たちにお菓子を与え、ドライブに連れていき、「おじさん」と呼ばせた。しかし、あくる日には子供たちの体に劇薬を投与し、体液や血液を抜き、さらには解剖台に乗せて腹を切り裂き、臓器を取り出す。そんな人間の仕業とは思えぬ残虐な「実験」を繰り返したのである。
メンゲレが実際に行った実験として有名なのが、双子の背中を縫い合わせた人工的な「結合双生児」の試作。これは双子が持つ2つの臓器が1つの体で正常に機能するかどうかを確かめるためだったというから、開いた口がふさがらない。
だが、実験は失敗。背中を縫い合わされた双子は痛みに耐えきれず、連日のように泣きじゃくる。見るに堪えなくなった母親が手術から3日後、双子を絞め殺したというのだから…。
21カ月の勤務中に、この男により実験対象にされた囚人は1万人とも2万人ともいわれ、うち双子は3000人。実験から生還した囚人はその後、大半が解剖された上で、殺害されたという。さらにメンゲレは戦争終結直前、人体実験の証拠を隠滅するために、残った囚人を皆殺しにする予定だったが、使用するはずだった毒ガスがなくなったため断念した、と伝えられる。
この鬼畜男は往生際が相当に悪かった。終戦後、戦犯として指名手配されるも、イタリアからパラグアイへと逃亡。なんと34年もの間、逃げ回る生活を続けた。1979年2月7日、サンパウロ州ベルティオガの海岸で死亡。67歳だった。原因は海水浴中の脳卒中発症である。
(山川敦司)
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