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記事全文を読む→阪神「最終戦セレモニー」で藤川監督が「参った」脱帽のワケは…続々タイトル確定と原口文仁「引退試合の最終回サプライズ」
「参ったね」
10月2日に甲子園球場で行われた阪神×ヤクルトの試合後、最終戦セレモニーで挨拶をした阪神・藤川球児監督は笑みを浮かべて口を開くと、
「最後に選手たちはすべて叶えましたよ、自分たちの目標を」
ナインがグラウンド上で見せた頑張りに脱帽したのだった。
この日の試合、阪神には最後までタイトル争いをする選手が複数いた。すでに勝率1位を確定させた先発投手の村上頌樹は、最多勝争いでDeNA・東克樹と1勝差。勝てば東と並んで最多勝のタイトルを獲得する。さらには奪三振王争いでトップを走る中日・高橋宏斗とは2個差。
村上は2回に早くも2個目の奪三振で高橋に並ぶと、3回にはヤクルトの先発で元チームメイトの青柳晃洋から3個目の三振を奪って、単独での奪三振王を確定させた。7回2失点の力投で14勝目を挙げ、最多勝のタイトルもモノにして投手三冠王に輝いた。
巨人・泉口友汰、広島・小園海斗と最高出塁率のタイトルを激しく争う大山悠輔は青柳から3つの四球を奪い、泉口と7毛差のトップに立つ。この時点で、あと2試合を残す小園の結果次第となった。
本塁打王と打点王の二冠王を確定させている佐藤輝明は、残り1本塁打1打点で「40本100打点」に手が届く状況だった。初回の第1打席に犠牲フライで100打点に到達すると、5回の第3打席で青柳からライトスタンドへ豪快な2ラン。40号の大台に乗せた。
阪神の選手で「40本100打点」達成は2010年のブラゼル以来で、生え抜き選手では藤村富美男、掛布雅之に続く3人目の記録。なお「40本100打点10盗塁」は、藤村に続く球団2人目の快挙だ。
そしてもうひとり、この日が引退試合となった原口文仁もファンを沸かせる。7回、大山の代打で登場すると、帝京高校の後輩・清水昇を相手に、最後の打席に立つ。ストレート勝負の清水の球をはじき返し、センターフライに終わったが、そのまま1塁の守備へ。8回にはセカンドゴロの送球を無難に受けると、最終回には更なるサプライズが待っていた。
「藤川監督がなんと、原口を本来の捕手で起用したのです。キャッチャー原口がアナウンスされると、甲子園球場は地鳴りのような拍手と歓声に包まれました」(スポーツ紙デスク)
マウンドには同い年の岩貞祐太。内山壮真を四球で出したところで、原口はお役御免。梅野隆太郎と抱擁を交わし、ダグアウトへ姿を消した。
引退セレモニーで原口は選手、首脳陣やスタッフ、裏方に感謝の言葉を述べると、夫人と3人の娘に愛のこもったメッセージを述べてスタンドを熱くさせる。記念写真ではヤクルトベンチでひとりセレモニーを見守っていた青柳を招き入れて写真を撮るという、感動的な場面を演出したのだった。
原口が最後の花道を最高の形で歩いたのは、ナインあってこそ。大山が出塁率トップに立ったからこそ原口に代えられたし、点差があったからこそ、マスクを被ることができた。
藤川監督の「参った」には、選手たちがタイトル争いだけでなく、原口のためにも全力を尽くしたことへの感謝が込められていたのだろう。
(石見剣)
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