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記事全文を読む→〈寿司職人〉穴子の捌き方からガリの仕込みまで指導「2カ月コース」の卒業試験は客前で握る/中高年がAIに克つ!稼げる「職人への道」“超”入門
日本だけでなく、海外からも引く手あまたの寿司職人。「飯炊き3年、握り8年」と形容されるように、長い修業期間が必須とされてきたが、それも過去の話。短期間で一人前の職人に育てる学校があると聞いて、さっそく現場にお邪魔してみた。
「センスあるよ。でもね、ネタの向きはもっとこうしたほうが見栄えがいい」
プロ仕様の厨房をしつらえた教室で、講師の声が響く。2名の生徒がアドバイスを受けながら寿司を握り、皿に並べていく。マグロにイカ、穴子、シメサバなどがバランスよく配置され、その出来栄えは、店で出されてもおかしくないレベル。驚くことに生徒たちは入学してまだ3日目だという。
ここは東京・銀座にある「東京寿司職人育成アカデミー」。少人数制による丁寧な指導をモットーに、25年4月に開校。これまで23人の卒業生を輩出している。この日、取材したのは「2カ月集中特訓コース」(入学金10万円/講座料35万円※夜間コースもあり)のクラスで、その名のとおり、週5日、朝から夕方までみっちりとプロの技術を学ぶ。卒業試験では営業時間外の店舗を借りて、実際に客の前で寿司を握らなければならないが、これまでの落第者はゼロ。
休憩中の生徒が、白い布を小さく折り重ねたものを見せてくれた。
「暇さえあれば、これをシャリに見立てて“素振り”をしています」
たった2カ月で客に寿司を出すには、教室の外でも努力が欠かせないようだが、この短期間で本当に一人前の寿司職人になれるのか。
同校の代表講師であり、国内外の名店やホテルで30年以上の現場経験を積んだ木立健太氏はこう話す。
「昔だったら寿司店に見習いで入って、1年くらい雑用をこなしてようやくアジの捌き方を教えるような感覚でしたが、当校では2日目からアジの仕込みを教えますし、寿司も1日目から握ってもらいます。2日目、3日目と見ていると、日に日に上達しているのがわかるんです。大切なことは短期間で集中的にその手に技術を覚え込ませること。週5日のカリキュラムの中で水曜日と日曜日を休みにして連休を作らないようにしているのは〝手の記憶〟を失わないようにするためです」
生徒は調理経験者だけではない。包丁など持ったことがないようなズブの素人も無事に卒業していった。もちろん年齢制限もない。
「生徒さんが学ぶ目的は人それぞれ。寿司職人として働きたいという方もいれば、定年退職後の趣味として寿司の技術を学びたいという方もいました。『海外に住む娘のところに行ってみんなに寿司を振る舞いたい』という理由で入学された70代の方もいました」(木立氏、以下同)
生徒は日本人に限らない。過去にはフィリピンから生徒が来日して教えを受け、来年にはポルトガルの料理人が入学予定だ。何を隠そう、この日に教えていた生徒の1人はオランダ在住で、一時帰国して木立氏の講義を受けていた。
「私自身も海外で働いていた経験がありますし、旅行先のいろんな国で寿司を食べましたが、残念ながら“なんちゃって寿司”が多くて、複雑な気持ちになったものです。だからこそ、卒業生たちには世界に本物の寿司を広めてもらいたい。ゆくゆくはミシュランで星を取ってほしいですね」
卒業生が海外でも困らないように、特にこだわっているのがイチからネタを仕込むこと。市販品や既製品に頼らない寿司づくりだ。
「例えば穴子。まだ生きていてヌルヌルした状態の穴子を捌くのはとても大変で、生徒が最も苦労するネタです。日本の寿司屋さんでも、穴子を捌いている店は少ないかもしれません。身を開いてパック詰めしたものが売られているからです。そのため、穴子を捌く技術を生かす機会は少ないかもしれませんが、ネタにするまでの過程を知ったうえで握るのと、知らないで握るのとではまったく違う。お客様とカウンターで話をする時にも、その知識は必ず生きてきますし、穴子がよく獲れる国や地域に行って『捌き方がわからない』ではもったいないですからね。巻き寿司に使うオボロの作り方も教えますし、添え物のガリも同様。昔はハウス栽培などなく、新生姜が採れると1年分のガリをまとめて仕込んでいたものです。それこそ100キロもの新生姜をカンナでひたすら削って漬けていく。こうした伝統の技も生徒に伝えています」
寿司職人として独立開業とまではいかなくても、中高年世代にとっては、オイシイ転職への道が拓ける可能性も─。
「私はこの道に進んで38年経ちますが、常に人材不足。これまで寿司職人が足りていたことは一度もありません。以前から“なり手不足”で、特に近年はコロナ禍をきっかけに引退してしまった職人さんも多いと聞きますが、職業として見ると実は非常に安定しているんです。実際、私も寿司を仕事にしてきましたし、たとえ不況で高級店がバタバタと潰れても、大衆店などの働き口はいくらでもありますから。そして何より、世界中どこに行っても雇ってくれる店がある。自分の腕だけで海外で働けるというのは精神的にも強い支えになるはずです」
寿司職人の肩書は激動の時代を生き抜く最強のパスポートかもしれない。
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