社会
Posted on 2026年05月02日 11:00

「OpenAIはパクリ企業だ!」イーロン・マスクが「21兆円裁判」で墓穴を掘った「実は自分もパクッていた」特大ブーメラン

2026年05月02日 11:00

 世界一の富豪と最強AI企業の因縁バトルが「パクリ合戦」の様相を呈している。
 4月下旬、起業家のイーロン・マスク氏が、「ChatGPT」を運営するOpenAIと同社のサム・アルトマンCEOらを相手取った裁判の審理が本格化した。原告のマスク氏は、自身も創設に関わったOpenAIについて、当初の「非営利目的」を放棄したとして糾弾。Microsoftと提携した巨大な営利企業に変貌したと指摘し、「慈善団体を盗む行為」と表現している。

 最大1340億ドル(約21兆円)となる巨額の損害賠償を求めた裁判だが、ここでマスク氏に特大ブーメランが飛来。
 日本時間5月1日、OpenAI側の弁護士が、マスク氏率いるAI企業「xAI」が自社AI「Grok」の訓練にOpenAIのモデルを使っていたことを指摘。これをマスク氏も認めたのだ。

 ITジャーナリストが解説する。
「マスク氏が追及されたのは、『蒸留』と呼ばれるAI開発の手法です。高性能AIの出力を使って別のAIに知識を学ばせる技術なのですが、開発コストを抑えられる一方、競合の成果物にタダ乗りする『パクリ行為』だと批判される開発方法です」

OpenAIにしてみれば「どの口が言っているのか」

 OpenAIに対し「理念を盗んだ」「人類のためのAIを金儲けの道具にした」と攻撃しているマスク氏だが、自社のAIを鍛えるためにOpenAIのモデルをパクッていたとなると、話は一気にややこしくなる。

 ITジャーナリストが続ける。
「Grokは『反ChatGPT』を旗印に『ポリコレに染まっていないAI』としてリリースされたのですが、その訓練の一部にOpenAIのモデルを使っていたならば、OpenAI側からすれば『どの口が言っているのか』となる。『理念をパクるな』『成果物をパクるな』と双方が相手を泥棒呼ばわりする泥仕合となっているんです」

 世界の失笑を買う21兆円裁判なのであった。 

(川瀬大輔)

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