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Posted on 2026年10月26日 11:30

横浜高校・織田翔希投手が巨人入リせざるをえなくなる「国際アマチュアFA契約」凍結問題と松井秀喜監督の「強運」

2026年10月26日 11:30

 日本球界を経ずにメジャーリーグ挑戦を表明している横浜高校の織田翔希投手の周辺が慌ただしくなってきた。10月22日のドラフト会議では、巨人が単独1位指名を強行し、その翌日に松井秀喜新監督が誕生した。
 横浜高校の村田浩明監督は10月25日、スポーツ紙の取材に対し、
「これからアメリカ(MLB球団)との交渉があるので、まずそっちを彼が行くというふうに進めている」
 と織田の第一志望がメジャー挑戦に変わりないことを明かしたが、実は大きなトラップがある。

 織田がメジャー挑戦するには11月1日までに「2027年の国際アマチュアFA契約」に向けた大リーグ機構に登録し、2027年分の契約解禁日である2027年1月15日から、メジャーリーグ球団との契約交渉に入る。

 ところが今年は球団交渉の前に、MLB現行労使協定が12月1日に失効する。球団と選手会の労使交渉が決裂すれば、球団側は選手の就労や契約交渉などを停止する「ロックダウン」に入る。今年の交渉で揉めているのが、織田が狙う「国際アマチュアFA」制度だ。

 米スタンフォード大学の佐々木麟太郎は大学ドラフトでマリナーズに指名され、契約金21万200ドル(約3100万円)で契約した。これに対し、現役高校生の織田はドラフトを経ずにMLB球団と直接交渉が可能で、契約金は推定300万ドル超え(約4億7100万円)とみられる。

 球団オーナー側はこの契約格差と、金満球団に有利な現行制度を疑問視。FA制度を廃止し、織田らもドラフトを経て契約する国際ドラフトの導入を選手会に求めている。ところが選手会はこれを拒否。
 原則的にマイナー契約は対象外となる公算大だが、状況次第では国際アマチュア選手の契約も凍結される。つまり、来年1月から始まる織田らの契約交渉も、ロックアウトされる可能性があるのだ。

 松井監督はさらに「持っている」。2015年からヤンキースのGM付アドバイザーを務めているが、松井氏が補佐してきたブライアン・キャッシュマンGMが10月21日、球団と契約延長に合意したばかり。来年もヤ軍の球団編成を担当する。ドジャースやパドレスなどとともにヤンキースも織田の獲得に興味を示しているとされるが、その交渉内容は、松井監督の耳にも届くことだろう。

上原浩治が指摘した「口説き落とすやり方がある」

 そのヤンキースの今季ポストシーズンは、地区シリーズに3連敗して終了。ニューヨークのスポーツ専門局「SNY」は織田獲得を取り上げる一方で、ヤンキースのリリーフ陣がFAする事態に備え、今オフは即戦力の投手獲得を優先し、織田に準備できる契約金は3億円までではないかと報じている。

 投手と野手では違うとはいえ、松井監督が入団交渉の切り札として、織田に「メジャーリーグに早期ポスティング移籍」を確約したら……。
 松井監督は就任会見で、次のように語っている。
「今日、ここに来る時に今から24年前、自らの意志でジャイアンツを去る時のことを思い返していました。あの日は全く笑顔を出すことができませんでしたが、今日は満面の笑顔で自分の故郷に戻ってきたつもりです」

 罪悪感を背負いメジャー挑戦したからこそ、織田にはメジャー挑戦の最高の舞台を与えられる。さらにコーチ入りが噂される上原浩治氏も、コメンテーターとして出演する10月25日「サンデー・モーニング」(TBS系)で、織田の巨人入りに言及した。
「大谷(翔平)選手の例もありますから。行くって言ってるところを指名して、球団が口説き落とすっていうやり方があるので」

 日米通算、生涯年俸120億円の松井監督と、生涯年俸80億円の上原氏。2人のメジャーリーグ経験者は、織田の決意をひっくり返せるか。

(那須優子)

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