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記事全文を読む→自転車「違反取り締まり強化」が窮屈なので…ホンダ「電動スクーター」ガソリンいらず「81キロ走行」のウマイ使い方
かつて原付は駅やスーパー、職場まで、近所の足として当たり前に使われていた。だが今は、近所の用足しなら電動アシスト自転車で十分という人が増えた。免許もガソリンもいらず、買ってすぐ乗れる手軽さ。ヘルメットや駐輪場所、ガソリン代、維持費まで考えると、わざわざ原付を選ぶ理由は希薄になっていた。
ただ、その自転車をめぐる事情は変わった。2026年4月1日から、自転車にも青切符(交通反則通告制度)が導入された。信号無視、ながらスマホなど113項目の軽微な違反が対象で、反則金は3000円から1万2000円程度。2023年4月にはヘルメット着用が努力義務となり、2024年11月にはながら運転や酒気帯び運転の罰則が強化された。手軽さの代名詞だった自転車にも取り締まりの目が向き、敬遠したり、不安を感じたりする人が出てきたのだ。
では自転車が窮屈になったぶん、原付が盛り返したのかというと、そうではない。日本自動車工業会によると、原付一種の国内出荷台数は2025年で10万7454台、前年より2.4%減と縮小した。生き残るには「安い」「静か」「ガソリン不要」「荷物が入る」といった分かりやすさがいる。
そこへ登場したのが、ホンダの「ICON e:(アイコン イー)」だ。ガソリンを使わない原付一種の電動スクーターで、今年3月23日に発売された新型である。価格は22万円(税込)。走るのに必要な着脱式バッテリーと充電器が1個ずつ込みで、税金や保険などの諸費用は別になる。
「原付はもう古い」と思っていた人ほど一度は見ておく価値あり
ホンダにはすでに電動原付の「EM1 e:」があった。32万100円で航続53km。ICON e:はそれより安く、航続も81kmと長い。先行モデルから機能を盛るのではなく、価格と使い勝手を割り切った後発という位置づけだ。
ただし81kmは30km/hの定地走行テスト値(1名乗車時)で、実際は気温や坂道、体重、走り方で変わる。それでも片道数キロの通勤や買い物なら十分だろう。
車両重量は87kg、シート下には26リットルの収納があり、ヘルメットや買い物袋が入る。USBソケットやコンビニフックといった日常装備もある。
充電は車体に載せたままでも、バッテリーを外して室内でも行える。ただし満充電まで約8時間かかるので、急速充電ではない。バッテリーは約11kgあり、毎日持ち運ぶなら負担になる。家やガレージに充電場所を確保しにくい人や、連続して長い距離を走ることが多い人は、使い方が合うか事前に考えておきたい。
朝、玄関先で残量を見て駅まで走る。帰りにスーパーへ寄り、シート下に袋を入れる。夜は車体にケーブルをつなぐか、バッテリーだけ外して充電しておく。ガソリンスタンドに寄る手間はない。電気代もガソリン代より抑えやすい。
「原付はもう古い」と思っていた人ほど、ICON e:を一度は見ておく価値があろう。派手さはないが、毎日の足としてはむしろ、そこが強みだ。電動自転車に押されていた原付にようやく、現実的な「後継車」が出てきたといえよう。
(ケン高田)
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