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記事全文を読む→小渕ドリル優子「税制調査会メンバー辞意」は「サナエノミクス崩壊」を読んだから
自民党・小渕優子元経産相の動向が、物議を醸している。突然、消費税減税1%を推し進める党税制調査会の幹部メンバー「インナー」の辞任を申し出たからだ。
小渕氏はもともと財政規律派だけに、消費税0から1%で進む今の「高市早苗総理=小野寺五典税調会長」ラインに異論があった。だが先の総選挙で圧勝した高市政権だけに、当面は流れを見ようと、これまではインナーメンバーとして粛々として役割を果たしていた。
自民党関係者が言う。
「それを突然、辞めたいと申し出たのは、高市総理の消費税を含めての経済政策『サナエノミクス』に限界を見たからではないかと思います」
それにしても、順調そうに見える「サナエノミクス」が崩れる要素はあるのか。
金融系シンクタンク関係者に聞くと、内情は次のようなものだった。
今の日本の大問題は物価高。そのため高市政権は物価対策で食料消費税0%を掲げた。しかしこれははレジ改修問題で1年以上かかる。国民は早期0%を望む。だが1%ならレジ改修に時間がかからないため、高市=小野寺ラインは1%に大きく舵を切った。
ここで新たに問題になるのは、仮に1%なら社会保障費、地方交付金などに使用していた約4.3兆円が吹き飛ぶ。総理周辺は「赤字国債」発行を否定するものの、代替財源はいまだ見つかっていない。
経済アナリストが畳みかける。
「今の国際市場は『サナエノミクス』がさらに赤字国債を積み上げるなら『ヤバイ』と見始めています。最終的に赤字国債発行なら、どうなるか。1200兆円という世界屈指の借金大国である日本には、ますます赤字財政に拍車がかかります。そのため国際市場では円売り、円安が加速、物価高に歯止めがかからず、長期金利はますます高まる可能性が強まります」
これを受けて自民党長老はズバリ、こう指摘するのだった。
「小渕さんがいよいよ、来年の総裁選で動き出す可能性が高まったということだ。要は高市経済政策では仮に食料消費税を1%にしてもボロボロガタガタで、高市辞めろコールが広がる可能性は高い。小渕さんのインナー辞任は、来年の総裁選で高市敗北の要素が大きくなったと読んだからだろう」
裏金事件を引き合いに出して「もう時効ではないか」の声
その小渕氏は早くから女性総理候補と目されながら、これまで手を挙げることはなかった。2014年に発覚した、小渕氏の関連政治団体の政治資金規正法違反事件があるからだ。
小渕事務所は虚偽記載の「証拠」が残るパソコンにドリルで穴を開けて「破壊」。隠蔽工作を図ったことで「ドリル優子」の異名がついたのだった。この事件により小渕氏は経産相を辞任したが、元秘書が有罪判決を受けることになった。
この大スキャンダルで小渕氏には黒いイメージがつきまとい、その後の政治行動に大きな影を落としてきた。自民党ベテラン秘書が言う。
「あれから12年が経ちますが、党内外では、もう時効ではなかという同情の声が出ています。なにしろ、その後に起きた裏金事件でさえ、禊は済んだとされるほどですから」
さてポスト高市をめぐっては、6月だけでも水面下で様々な動きが垣間見えた。林芳正総務相は武田良太元総務相、自民党山口県連のドンである柳居俊学県議会議長らと会食した、との情報だ。総裁選で高市総理を担いだキーマンの麻生太郎副総裁と茂木敏充外相の極秘会食もあった。その中で飛び込んできたのが、小渕氏のインナー辞任騒動だ。「ドリル優子」もいよいよ動くのか。
(田村建光)
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