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記事全文を読む→「マンション不法侵入で酒盛り」「チケット高額転売」「救急車を足止め」モラル崩壊で全国「花火大会」が消滅する日
「みんな登ってるからいいじゃないか」
警備員の制止を嘲笑うかのように、高さ2メートルのブロック塀をよじ登り、観覧フェンスを次々と跳び越えていく浴衣姿の男女。8月に入り、夏の風物詩たる大花火大会が本番の時期を迎えている。
その華やかな光景の裏側で、モンスター観客によるマナー崩壊と、モラル違反行為があとを絶たないのだ。
例えば7月25日に行われた東京・隅田川の花火大会会場周辺では、マンションの敷地内に勝手にレジャーシートを広げ、ビールを飲みながらくつろぐ家族連れが多数出現。一見、住民かと思いきや、実は遠方から花火見物に訪れた赤の他人だった、というトラブルが続出した。
あるいは車が行きかう車道を我が物顔で横断するだけでなく、車道に座り込む輩も多く、緊急走行中の救急車が足止めを食らう事態となった。
新潟・長岡まつり大花火大会(8月2日、3日)では、最寄りの「ながおか花火館」の駐車場が、前夜からの長時間駐車で完全満車状態に。「コインパーキングがないから」「悪いとは思いつつ」と言い訳しながらスペースを丸一日以上も占有し、本当に利用したい一般客を締め出す「フリーライダー(タダ乗り)」が続出した。
福岡「西日本大濠花火大会」が歴史に幕を下ろした理由
トラブルは花火大会当日だけに留まらない。翌朝には会場周辺に大量のゴミの山が放置される。これをうんざりした顔で片づける地域住民の疲弊しきった顔もまた、「花火大会の風物詩」と化しているのである。関東圏の花火大会実行委員スタッフが、ため息交じりにこう語る。
「花火大会会場周辺の住民とのトラブルは、全国規模で年々増加傾向にあります。2018年には1949年から69回にわたって親しまれてきた福岡の西日本大濠花火大会が突如、歴史に幕を下ろすことになりました。その背景には、子供たちが丹精込めて育てたひまわり畑が踏み荒らされたことが挙げられます。しかし、この主催者による断腸の思いでの決断も、昨今のトラブル急増を見る限り、まるで教訓として生かされていないようです」
先の隅田川花火大会では、関係者や招待客に無料で配られた協賛席のペアチケットが高値で出品され、全席有料化された長岡まつり花火大会でも、同様にチケットの高額転売が相次いだ。
行政やボランティア、そして住民の善意に甘え、「自分さえよければいい」「みんなやっている」と平気でルールを破る身勝手な振る舞い。そのツケを払わされるのはほかならぬ我々自身だということを、肝に銘じるべきなのである。
(灯倫太郎)
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