社会
Posted on 2026年08月07日 07:15

BMWが購入済み車両に「スパイダーマン広告」勝手に配信!炎上覚悟で踏み切った「走る広告枠」の金脈

2026年08月07日 07:15

 ドイツの高級車メーカーBMWが、オーナーの車内へ送り込んだ「サプライズ広告」が猛反発を招いている。
 同社は7月27日から、新作映画「スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ」の告知を、一部車種のコントロールディスプレイに配信。エンジンを始動させると宣伝バナーが表示され、タップすればスパイダーマンがBMWの周囲を飛び回る約19秒のアニメーションが、音楽や車内照明の演出とともに再生される仕組みだ。

 対象は2020年7月以降に製造され、対応OSを搭載した車両。この告知は8月10日まで、世界70カ国以上での展開が予定されている。
 だが購入済みの高級車に宣伝が突然現れたことから、海外のオーナーからは「高いカネを払った車で、なぜ広告を見せられるのか」「車にも広告ブロッカーが必要だ」と怒りの声が噴出しているのだ。

 なぜBMWはブランドイメージを傷つけてまで、配信に踏み切ったのか。自動車業界に詳しいジャーナリストが解説する。
「BMWはこの映画と大型提携を結んでおり、劇中にも新型iX3と5シリーズを登場させています。具体的な広告料や契約金は非公表ですが、メリットは現金だけではありません。テレビCMやネット広告を買わなくても、70カ国以上のBMWオーナーへ直接、新型車と映画のタイアップを見せられるため、配信システムさえあれば追加コストは小さく、高所得層へ確実に届く広告媒体になるんです」

「販売して終わり」の時代から「売った後も繰り返し儲ける」へ

 さらに大きいのが、販売後の車から利益を得る仕組みの実験だという。
「自動車は従来、売った時点でメーカーの大きな収益機会が終わりました。しかし通信機能を備えた車ならサブスク、通販、提携コンテンツ、広告をあとから送り込み、何年も稼ぎ続けられる。BMWは以前、装着済みのシートヒーターを月額課金制にして炎上し、撤回しましたが、それでも継続収益を作りたい事情は変わらない。今回は人気作品、期間限定、映像は任意再生という条件で、どこまでオーナーが許容するかを試したのでしょう」(前出・ジャーナリスト)

 要するに「車内広告ビジネス」の観測気球だったのである。これがどんな結果を導き、購入者の動きに影響を及ぼすことになるのか…。

(川瀬大輔)
1977年生まれ。国内外のビジネス、スポーツ、政治、社会問題を取材するフリー記者。

全文を読む
カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    社会
    2026年09月04日 07:00

    地上からは想像もつかない深海で、半世紀前に投棄された「核のゴミ」が静かに朽ち果てている――。米メディア「The Week」電子版が、そんな背筋が寒くなるようなニュースを報じた。フランス沿岸から約1000キロ離れた北東大西洋海域の水深約470...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    タグ:
    政治
    2026年09月04日 07:15

    中国人民解放軍が公開した一本の「反戦アニメ」に、日本から「ジブリの丸パクリではないか」との批判が集中している。人民解放軍の英語版公式Xは「中国は日本当局に軍国主義との決別を促す」との投稿に2分5秒の短編アニメ「平和の仮面」を添付した。画面に...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    タグ:
    社会
    2026年09月05日 14:15

    東京都港区で8月に行われた「麻布十番納涼まつり」で、屋台の「冷やし蟹ラーメン」を食べた78人が下痢や嘔吐などの症状を訴え、3人が入院した問題で、新たな衝撃事実が判明した。東京都と港区は発症者31人と従業員2人の便からサルモネラ属菌が検出され...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    タグ:
    注目キーワード

    人気記事

    1. 1
    2. 2
    3. 3
    4. 4
    5. 5
    6. 6
    7. 7
    8. 8
    9. 9
    10. 10
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2026/9/1発売
    ■650円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク