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記事全文を読む→BMWが購入済み車両に「スパイダーマン広告」勝手に配信!炎上覚悟で踏み切った「走る広告枠」の金脈
ドイツの高級車メーカーBMWが、オーナーの車内へ送り込んだ「サプライズ広告」が猛反発を招いている。
同社は7月27日から、新作映画「スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ」の告知を、一部車種のコントロールディスプレイに配信。エンジンを始動させると宣伝バナーが表示され、タップすればスパイダーマンがBMWの周囲を飛び回る約19秒のアニメーションが、音楽や車内照明の演出とともに再生される仕組みだ。
対象は2020年7月以降に製造され、対応OSを搭載した車両。この告知は8月10日まで、世界70カ国以上での展開が予定されている。
だが購入済みの高級車に宣伝が突然現れたことから、海外のオーナーからは「高いカネを払った車で、なぜ広告を見せられるのか」「車にも広告ブロッカーが必要だ」と怒りの声が噴出しているのだ。
なぜBMWはブランドイメージを傷つけてまで、配信に踏み切ったのか。自動車業界に詳しいジャーナリストが解説する。
「BMWはこの映画と大型提携を結んでおり、劇中にも新型iX3と5シリーズを登場させています。具体的な広告料や契約金は非公表ですが、メリットは現金だけではありません。テレビCMやネット広告を買わなくても、70カ国以上のBMWオーナーへ直接、新型車と映画のタイアップを見せられるため、配信システムさえあれば追加コストは小さく、高所得層へ確実に届く広告媒体になるんです」
「販売して終わり」の時代から「売った後も繰り返し儲ける」へ
さらに大きいのが、販売後の車から利益を得る仕組みの実験だという。
「自動車は従来、売った時点でメーカーの大きな収益機会が終わりました。しかし通信機能を備えた車ならサブスク、通販、提携コンテンツ、広告をあとから送り込み、何年も稼ぎ続けられる。BMWは以前、装着済みのシートヒーターを月額課金制にして炎上し、撤回しましたが、それでも継続収益を作りたい事情は変わらない。今回は人気作品、期間限定、映像は任意再生という条件で、どこまでオーナーが許容するかを試したのでしょう」(前出・ジャーナリスト)
要するに「車内広告ビジネス」の観測気球だったのである。これがどんな結果を導き、購入者の動きに影響を及ぼすことになるのか…。
(川瀬大輔)
1977年生まれ。国内外のビジネス、スポーツ、政治、社会問題を取材するフリー記者。
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