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記事全文を読む→トランプ大統領「ニッポン守れ」発令は「アメリカの景気悪化を防いで中間選挙に勝つため」でも1カ月後には…
まさに28年ぶり。日米が円買いの協調介入を実施した理由について、アメリカのベッセント財務長官はメディアのインタビューで、淡々と答えた。
「アメリカは日本の政策運営への信頼を市場に示したかった」
そしてトランプ大統領は、
「日本は円安が進み、少し助けを求めていた。友好の証だ」
と軽口を叩いた。
しかし今回の2日間の協調介入額は、13兆円を超える史上最大規模。アメリカも1兆6000億円規模を投じる異例の事態である。この動きを解説するのは、金融ストラテジストだ。
「アメリカが介入に走ったのは、円安に歯止めがかからなければアメリカの長期金利が上昇し、さらに住宅ローン金利や企業資金の借り入れでも金利が上昇して景気に水を差すからで、さらには財政悪化につながる。トランプ大統領は秋の中間選挙を控え、景気の悪化は命取り。なんとしてでも、これ以上の円安に歯止めをかけたかった」
ベテランのエコノミストは、こう指摘する。
「確かにアメリカが介入したのは、景気悪化を避けたいという思惑があった。しかしそれよりも、中間選挙に勝つために、ドーンと花火を打ち上げたい。アメリカ中が景気上昇で沸く、ビッグプロジェクトをブチ上げたいわけです。そのためには、トランプ関税で日本からせしめた87兆円は、大きな原資となる。だから日本が円安、インフレで不景気になって87兆円契約がパーになるのは、トランプにとっては最悪の事態。だから『ニッポン守れ』を発令しました」
中間選挙に向けたトランプ戦略は、それだけではない。
「イランとの第一次覚書では、イラン復興資金48兆円で合意しました。その後、再びイランとの小競り合いが続きますが、今後の和平交渉を詰めるには、その具体的資金の詳述が必要になる。そこにも日本からの資金は大きなウェートを占めるのでは、といわれているのです」(EU関係者)
アメリカ繁栄と世界の復興にイラン和平交渉…全てに日本資金が必要
またトランプ大統領が切望するノーベル平和賞の受賞に近づくためにはガザ復興があり、そこには最低でも11兆円が必要となる。ウクライナ和平が実現なら、これまた復興には94兆円を要するという。EU関係者が続ける。
「こうした自国の繁栄と世界の復興、イランとの和平交渉…全てに多額の日本資金が必要なのです。トランプ大統領にとってATMたる日本のカネは不可欠。だから、その日本ATMが壊れるのはなんとしても避けたい。協調買い付けの理由はそこにあります」
では、こうした協調融資に効果はあるのか。
確かに異例の行動に世界市場は驚き、円は8月7日現在、1ドル158円台と円高にブレた。前出の金融ストラテジストが指摘する。
「日本のファンダメンタルズ、基本政策、低金利積極財政に変わりはありません。財源が不透明な飲食料品消費税1%引き下げは閣議決定され、市場の日本財政悪化の懸念は払拭されていません。だから市場では、協調介入後1カ月もすれば再び円安基調に戻る可能性が高い、という見方が強いのです」
となるとトランプ大統領は次に、日本に対してどんな手を打つのか。それとも日本を見限るのか。あるいは高市政権が新方針を打ち出すのか。いや、日銀が動くのか。夏から秋にかけての、日米の動向は極めて重要になってくる。
(田村建光)
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