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記事全文を読む→80代からが人生の黄金期だ「ジェームス三木」(4)喫煙スポットは“出会いの場”
80代になって健康についても聞かれることが多くなりました。6月で82歳になりますが、最近医者から「とにかく歩け」と言われました。「人間は足腰から死ぬから、歩かなければダメだ」というアドバイスです。確かに、60代や70代当時と比較すると、80代に入ってからは体がやや疲れやすくなった自覚がありますけど、それほど不便を感じたことはありません。
タバコについても同様です。僕にとって、タバコとは異性と同様に人生において欠くことのできない存在。タバコに関しては一家言あって、昔、朝日新聞に投書したことがあります。「せめて70歳以上は、いつどこで喫煙してもよいと、大目に見てくれるとありがたい」と。当然ではありますが、さまざまな方から猛反論を受けました。
今でも健康面を配慮する医者には「やめたほうがいい」と言われますが、僕から言わせれば。タバコを吸うと早死にするなんてウソ、ウソ。僕がその証明じゃないですか。喫煙者で長生きしている人は多いですし、個人的にはタバコを吸う人は頭もはげないと実感しています。僕の頭髪だって、引っ張ってみればわかりますよ(笑)。カツラじゃありません。悪い空気の中にいると鼻毛が伸びるのと同じで、タバコの煙によって頭皮がいぶされて一生懸命、毛を生やそうとするんです。タバコを吸っているのにはげている人は、本数が足りないだけ(笑)。(記者の持参したタールが8ミリのタバコを吸うと)うまい! コレが本当のタバコですよ。ふだんは1ミリと3ミリのタバコにしてタールは減らしましたが、1日何本とは数え切れないほど吸うヘビースモーカー。
喫煙家としての自負もあるから、僕は、タバコの吸える店にしか行かないんです。よく行くのはグランドプリンスホテル高輪にある「シガーバー&カフェ ル・コネスール」。喫煙を遠慮する必要がないですし、タバコを吸う人ばかりが集まるから話が合って楽しいんですよ。漫画家の黒鉄ヒロシさんとご一緒する機会が多いですが、新たな出会いがあることもシガーバーの魅力なんです。先日は、小説家の志茂田景樹さんともお話しさせてもらいました。
よく定年になったサラリーマンが急に孤独になってウツになるような例が報告されていますけど、肩身の狭い愛煙家はむしろ結束して、寂しくないんじゃないですか。愛煙家仲間と集うのは、長寿につながると思いますよ。伴侶に先立たれて孤独になると、死期が早まると言うじゃないですか。喫煙者の皆さんにはシガーバーへ行って、仲間を見つけることをオススメしたいです。今は喫煙者というだけで肩身が狭い世の中ですが、こんなに楽しい社交の世界を知ったら離れられなくなるはずですから。
やっぱり男にはいくつになっても居場所が必要です。そのためには自分の心の畑に“楽しみの種”を植えてあげましょう! 楽しみは人それぞれですが、種は何でもいいんです。10日後のデートを楽しみにしてもいいですし、僕は買わないけれど、宝くじの当せん発表を楽しみとしてもいい。宝くじって結果、当たらなくても当せん発表までは楽しいでしょう。僕は「ぬか喜びも喜びのうち」と、よく言うんです。ぬか喜びだって、喜ぶことができるならそれでいいじゃないですか。
楽しみが1つもなくなると、人は死んでしまいたくなるものです。だから楽しみの種を絶やさないことも大事。僕は常に、心の畑にいくつもの“楽しみの種”をまき続けています。これが元気に長生きできている、一番の秘訣なんでしょうね。
ジェームス三木:1935年満州生まれ。俳優座養成所を経て、歌手として13年間活躍。その後、脚本家に転身。ドラマ「澪つくし」や「独眼竜政宗」「八代将軍吉宗」などの脚本を数多く手がけるヒットメーカーとして知られる。また愛煙家としても有名。
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