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巨人
宮國 メッタ打ちを「想像」して登板する珍選手
田原 あの「高津シンカー」は工場勤務の賜物
独走でリーグ優勝を決めた巨人。その要因は杉内俊哉(31)、村田修一(31)、ホールトン(33)といった新加入組の活躍だけではない。生え抜き選手の台頭がチームの地盤を揺るぎないものにしたのだ。
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「ヒット、ヒット、またヒット。連打が止まりません。宮國がメッタ打ちされています!」
実況をつけるなら、こんな具合か。高卒2年目ながら安定したピッチングを披露している宮國椋丞(20)だが、試合前には必ず自分が相手に打ち込まれるシーンをイメージしてからマウンドに登っているという。
「糸満高時代の宮國は今とは異なり、大事なところで打たれるケースが多かったんです。そこで上原忠監督が勧めたのが、試合前に打たれる想像をすること。そうすれば実際の試合で打たれたり、思いどおりにいかなくても焦らずに済むという発想です。これが実に効果てきめんで、今も続けています」(巨人番記者)
加えて、巨人OBの桑田真澄氏の教えも、宮國の支えになっている。
「12球団新人研修の時に講師として招かれた桑田氏が、『野球は人生のようなもので、いい時もあれば挫折する時もある。ただ人生とは違い、野球には代打もあればリリーフピッチャーもいる。野球は困ったら仲間が助けてくれる。仲間を信じて失敗を恐れずにやりなさい』と話した。その言葉にとても共感したそうです」(担当記者)
また、先発ローテーションを争うという意味ではライバルの東野峻(26)からも後押しをもらっていた。
「宮崎キャンプの時に東野から食事に誘われ、『巨人のピッチャーは一度チャンスを逃したら数年チャンスが回ってこないこともある』とアドバイスされた。東野は以前、紅白戦、オープン戦を通じて防御率0点だったにもかかわらずローテーションに残れなかった苦い経験があり、『バッティングピッチャーの時から全力で行け』と宮國に助言したんです。最初はあぐらをかいて聞いていた宮國も、途中から正座して耳を傾けていた」(前出・番記者)
東野の言葉どおり、宮國はキャンプのフリー打撃から先輩バッターの内角を攻め続け、開幕ローテーション入りを勝ち取ったのだ。
宮國とは正反対に、ポジティブ思考で結果を引き寄せるのが田原誠次(23)だ。
「三菱自動車倉敷オーシャンズの橋本真吾監督は、『いつも前向きで田原はしんどいとか、きついとか、そういうことは一切言わなかった』と話しています」(球団関係者)
前向きさは好奇心にもつながる。例えば、プレートの位置を一塁側から三塁側に変えると角度がつくと教わればすぐにそれを試し、実戦で使えるようにしたという。その柔軟さは当時の仕事に起因している、と関係者は語る。
「当時は朝から15時半まで工場勤務で自動車部品を作っていたのですが、そのおかげもあって手先がとても器用なんです。それは当然ピッチングにも結び付くことで、持ち球のシンカーは本人が目標だと語る高津臣吾氏の動画を見てマスターしたそうです」
スター選手だけでなく、多くのニューヒーローを誕生させながらペナントレースを制した巨人。その戦いぶりは、新たな黄金時代を予感させるに十分なものではなかろうか。
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