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記事全文を読む→日本列島は「埋蔵金の宝庫」だ(2)「だらだら長者」のお宝を求め
戦後の復興が続く56年。東京・銀座六丁目の百貨店・小松ストアーの改築工事現場から出た土砂の中から慶長小判48枚、正徳小判53枚、小判208枚、正徳一分金23枚、亨保一分金19枚ほか一分金60枚が出てきた。
この時、小松ストアーは発見された小判、一分金の所有権を全て放棄し、国の「埋蔵文化財」として上野の東京国立博物館に寄贈している。
「お宝発見の旅! 埋蔵金ハンターと巡る、空前の建設ラッシュに埋もれた金銀財宝を探すツアー」のホストも務める八重野氏が都内でお勧めするスポットは、新川の「日清オイリオグループ」本社ビル。63年、当時の日清製油が本社ビルを建設中に埋蔵金が発見されたのだ。
「江戸時代半ばから昭和20年まで、約200年にわたり、ここで酒問屋を営んだ鹿島屋の先祖が埋めたものです。天保小判1900枚、同二朱金約8万枚が出土。これは史上最高の埋蔵金出土例で、今も語りぐさになっています。当時の価値では約6000万円、現在では10億円近くになっている。ただし、名乗り出た子孫に返還されていますけどね」(八重野氏)
人口100万を超える世界有数の大都市だった江戸。地下に眠る埋蔵金はどれだけあるのだろうか。東京にはまだまだ埋蔵金の伝説はある。実際の出土話に触発された記者も億万長者を目指し、そのいくつかを回ってみたい。その前には“装備”も必要だろう。八重野氏に解説してもらった。
「まずはヘルメットまたは帽子。トンネル内部などを探索する時は、ヘルメットがないと危ない。衣服に特に決まりはないですが、どのような状況にでも対応できるレインジャケットがいい。それと金属探知機です。ピンキリで、安いものなら数千円からあります。もちろん高価なもののほうが性能もいいですけどね」
確かに金属探知機は必携品。ネットでも中国製のものが2000円ほどから買える。ちょっとした探索なら使えそうだ。準備ができたら軽い気持ちで、都内を探訪してみようではないか。
さて、風情を感じる石畳。小さなショップが立ち並ぶ街並みがどこかパリの雰囲気に似ていると言われるのは神楽坂だ。しかし花街であり、路地に入ると江戸の雰囲気や昭和の面影も残る町で、神楽坂駅と飯田橋駅の中間にあるのが「筑土八幡神社」。この境内に隣接する北側に、「だらだら長者」と呼ばれる豪邸があった。
「この豪邸の主、日本橋の米問屋・生井屋久太郎がいつもだらだらとヨダレを垂らしていたことから、そう呼ばれていたそうです。天保の飢饉時に米の買い占めなどで巨額の富を成し、その財をここに埋めたと言われています」(八重野氏)
死後、埋蔵金の絵図が見つかると、すぐさま町奉行が“家宅捜索”。小判200両が発見されるが、隠した金はこんなものではないはず──。町奉行は庭の発掘を命じる。結果、空家へ続く地下道が掘られており、そこにあった油樽の中からも小判1200枚が発見された。それでも“あの男の財産が3万、5万(両)なんてはずはない”と‥‥。久太郎の埋蔵金探しは昭和になっても続いたのである。
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