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記事全文を読む→テリー伊藤 対談 川越達也(3)
経営も1つのレシピなんです
テリー で、2000年に独立して自分の店を持ったと。場所は?
川越 学芸大学です。学芸大で雇われシェフをやってて土地勘があったので。
テリー 年収500万ぐらいでどうして学芸大にレストランを開けるんですか。
川越 資金は正直国金(国民生活金融公庫)、国からの借金です。当時800万ぐらいしか借りられなかったんですけど、閉店した居酒屋さんを借りて、ペンキ塗り直して、カウンターメインの10席ぐらいの店にして。だから、800万の半分は保証金に持っていかれて、半分でペンキ塗ったり、備品をそろえたり。
テリー で、6年後にはもう代官山に移ったんだ。
川越 学大にいちゃ次が見えないと思ったので。5.6年コツコツ返済しながら信用を得て、また借金して。
テリー 偉いなあ。
川越 いやらしい話ですけど、つい最近まで巨額の借金がありました。でも、勇気を振りしぼって借金をしないと次の仕事が見えないと思ったんですね。
テリー 料理を作る能力と店を経営する能力は違う才能じゃないですか。川越さんは両方持ってますね。
川越 いや、テリーさんね、僕の中では経営ももう1個のレシピだっていうイメージなんですよ。
テリー なるほど。
川越 あと、シェフっていう感覚よりもオスかメスでいったらオス的な。世の中でどう食べていくかという感覚のほうが強かったので。
テリー それで代官山からブレイクしていったんだ。
川越 いやらしく聞こえるかもしれないんですが、学芸大学の「タツヤ・カワゴエ」よりも、例えば広尾、銀座の「タツヤ・カワゴエ」のほうが、同じ料理と値段でも、お客様のイメージが変わってくると思ってたんです。お出かけの衣装だって違ってくるわけで。
テリー 学芸大学だったら、下手するとサンダルで来ちゃいますもんね。
川越 土地名の冠でお客様の心構えが変わってくるだろうなと思ったんですけど、銀座じゃ僕の30代前半という年齢とリンクしない。それで代官山ならいいんじゃないかと考えて。
テリー ただ、代官山なら客の舌も肥えてるから、大変でしょう。
川越 僕は学大の時から値段を学大ではちょっと高めの設定にしてたんですよ。で、代官山に引っ越した時、値段を上げるんじゃなくて、安いねって言ってもらえるようにして。
テリー いくらぐらいなんですか。
川越 飲み食いして1人1万円ぐらい。それなら月1回ぐらい、お小遣いで自分の楽しみのために来ていただけるんじゃないかなって。僕の中で、この値段でこのパフォーマンスだったら負けないだろうなっていう自信があったので、そこは貫きましたね。
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